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Columnコラム

CAが笑顔なわけ

2018年6月10日

3-2 CAjpg何故、日本人はCAが好きなのでしょう?

乗り物に乗るとテンションが上がる人は多いと思いますが、特に飛行機はわくわくします。

そして女性の私であってもCAの様子は気になってしまい、優しい微笑みで挨拶をされるとテンションはさらに高まり、逆に不愛想なCAに出会ったりするとがっかりします。

レストランやブティックではそんな状況な起こりません。

狭い空間で一定の時間に座っていれば、否応なしに目に入る対象がCAだからなのかも知れません。

航空会社が提供するサービスで一番大切なことは、安全運航ですが、安全は目に見えません。だから、どうしてもサービスする人に目が行きその良し悪しで航空会社の質を判断してしまいがちです。

 

実際、日本の航空会社のサービスの質は素晴らしいと感じます。

特に国内線では、サービスするものがドリンクや毛布くらいでそう多くはないので、ひとつひとつにそれは丁寧に心を込めています。

そして何より美しい口角のあがったスマイル。これは早々、真似は出来ません。

何故あのように笑顔でいられるのでしょう。CAになる人はやはり選ばれているからでしょうか。

それも答えのひとつではあるでしょう。

選考の過程で、未だに憧れる女性が多く応募してくるので、その中から選りすぐりの「笑顔」がきれいでホスピタリティがありそうな人材が採用されているのかも知れません。

そして長く厳しいトレーニング期間があることも事実です。会社によって異なりますが、これは内外に関わらず、どの業界のどの職業と比較してもCAの訓練期間は長いのではないでしょうか。

しかし、CAが実践している常にとびきりの笑顔と気配りは(もちろんたまに例外もいますが・・・)、採用とトレーニングだけで作られるのでしょうか。

 

もう一つの大きな理由は「刷り込み」にあると私は考えています。別の言い方をすれば、周囲からの期待とその期待へ応えようとすることでそうなってしまっている状態です。

CAの面接に行くと、まだCAになってもいないのにCAのような美しい笑顔と周囲への気配りを示す学生で溢れています。CAになるためのスクールに行っても、もうCAなのかと思うような人がたくさんいます。

そして選考試験を経てCAとしてトレーニングが始まると、トレーニング期間、何をしていても「笑顔」と言われ続けます。

無事にトレーニングを終えて、フライトを始めると「CAなんだからきっと感じが良いに違いない」という目で周囲は見ますし、自分もその期待に応えようと常に笑顔でいるようになります。

前述のように、お客様からも期待のまなざしがあるわけなので、期待に応えようと満面の笑みが浮かんでくるのです。フライト中だけではなく、プライベートにおいても「あの人CAなんだって」と言われるので、やはり「笑顔が期待されているのかな」と自然に笑顔になる。

いつしか、それはとても自然に自分に身について、どのようなときでもにこやかにいることが出来るようになるのでしょう。

そして、もっとも重要なことは、自分が笑顔でいると笑顔が返ってきたりお客様が喜んでくれたりするので、言葉で褒められなくても心地よいことに気づくようになるのです。

そうなると笑顔でいることが全く苦ではなく、ずーっと続けられるようになるのです。

 

私どもも「CAのような笑顔でいつもいて欲しい」と研修のご相談を受けることがあります。

もちろん、笑顔の練習の仕方はあります。「ラッキー・クッキー・ハッピー」など口角を上げて見たり色々と工夫をするのですが、どうしても一過性になりがちです。

研修が終わってもスマイルが身について、口角があがってにこやかな表情が形状記憶されるには、CAのケースで考えてみると、解決方法が少し見えてきそうです。

 

社員に「私は笑顔でいたい」「笑顔が期待されている」そう刷り込みをさせること。

航空会社以外でも突出した笑顔やホスピタリティが実現できている企業を見ると「私たちの会社はこういうサービスです」ということを宣言出来るくらい、イメージで明確にしています。

競争の激しい業界ほど、具体的な社員像を描いています。

それにより、お客様が選びやすく応援しやすいという効果もあります。

 

「顧客満足を第一に考える」とか「いきいきと働こう」というような、かっこはいいけれど抽象的な表現で社員像を表している会社はよくありますが、それが具体的にどういう人なのか、目に見えるように伝えないと社員は行動できません。

顧客満足を第一に考える人ってどういう人?うん、やっぱり笑顔だよね、と言って笑顔の練習をしても身にはつきません。

うちの会社はとにかく笑顔だ!と社長が言い切ってしまうくらい明確であることが重要でしょう。

そして内外に社員のイメージを刷り込んでいく。

 

企業のイメージを作るのは社員一人一人です。

いわば、社員全員がいつでも誰にでも笑顔でいることのほうが、大きな新聞広告を打つよりも効果があるかも知れません。

全員をCAなみの笑顔に出来たら、かなり企業の株も上がるでしょう。

 

会社のビジョンを掲げていても社員の行動や表情にまで落とし込んでいないとしたら、まずはそこからです。

笑顔への道は長く根気が必要ですが、社員にもお客様にも絶大な効果があるはずです。

(YK)

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弊社はレディファースト実施中!

2018年4月30日

アヒルのペア4月はセクハラの問題がニュースになりました。

 

ビジネス上の宴会や接待の場面では特に起こりがちなようです。

一番分かりやすく単純な、女性社員が男性におしゃくをする、料理を取り分ける、という場面を例にあげます。

①女性がサービスをするのが当然だ、女性がサービスをした方が男性は嬉しい、というような場の雰囲気でそうなっているケース ②あからさまに「そうしろ」と上司が言うケース ③また逆に女子力の見せ所と割り切っている女性が自ら「はいはい」とサービスするケース、とパターンは色々です。

①であるとすると風土の問題であり危険信号ですし、②はあきらかにレッドカード。そしてやっかいなのは③です。

そこが「気配り」なのか「女性を売りにしているのか」このところが分かりにくいと、他の女性に害を及ぼすからです。女性のお手本のようにそこでもてはやされたり評価されると、そんなことしたくない女性には迷惑な行為です。あ~面倒ですね、お付き合いの席というものは、楽しいだけというわけにはいかないのです。

 

宴会の席は一例で、まだまだ職場では女性が男性の発言や行動に不快な思いをしていることも分かりました。不快な思いだけではなく深刻な被害ももちろんあるでしょう。

#Me Tooの運動も日本でも更に広がるに違いありません。

あちらこちらで取り上げられる事例を見るうちに日本の根本の課題は、男性自身は悪気がなく無意識に行っていることにあると感じます。

悪気がないのだからあらためようがありません。

そして優しい日本女性も悪気がない男性に対しては「何よこのオヤジ!」と思っても大半の女性が、身に大きな害を受けなければ受け流しています。

身に実害がなければ良いかというと、そうではなく問題の根が深いのは、我慢をしていてそれが「慣れ」になってしまうこと、そしてそれが女性のやる気を下げてしまっていること、にあります。

これは何とかしなくては!

 

そこで風土を変えるためには、ビジネスにおいては、マナーはグローバルスタンダードを薦めたいと思います。

まずは、常にレディファーストから!

エレベーターに先にの乗るのは部下であっても女性が先。椅子を引くのは男性。宴会でおしゃくをするは男性。そう決めて慣れてしまえば、日本人男性は海外に行っても恥をかかないし、女性も気持ちよい。

いやいや、セクハラはそんな形の問題ではないと思われるかも知れませんが、体動や行動はマインドを変えます。マインドが女性を尊重しているのであれば、行動は違っているはず。

だから行動からまず女性尊重をして欲しいのです。

 

かつてフランス人の男性同僚になぜレディファーストにこわわるのかを聞いたことがあります。「女性を尊重しいたわる姿勢が、男らしいから」だと彼は答えました。女性に荷物を持たせて歩いていたり、自分で飲み物をレストランの店員に促しているようなことをさせている男性はカッコ悪いそうです。また高級店では女性は、何か店員にオーダーしたいときは、必ず相手の男性にお願いすることが基本。お水を直接ウェイターに頼むなんてレディのすることではないようです。大切に扱われていないことを示すようなものだから、相手にも失礼なのです。

 

一方、日本では、カウンターのある和食のお店などに行くと、必ず女将や料理人は男性客ファーストです。これは、支払う男性が主役。店主は男性を尊重します。連れの女性は目も合わせてもらえないこともあります。意味が分からない頃は、なんだか男性の附属品、横に置かれた鞄か傘か何かになった気がしました。

相手を尊重するという姿勢が自分を優位に見せる欧米と、相手を仕えてもらうことで自分の位置が高くなる日本。文化の違いです。

よくよく考えると、どちらも女性は付随している存在であることが前提で、平等な扱いではないのかも知れません。きっと欧米でも日本でもマナーも時代を経て変わっていくことでしょう。

まずは世界基準でレディファーストを実践して行きましょう。

 

「レディファーストはまた差別だからあくまで平等に!」という女性も多いでしょう。しかし、まだまだ男性がマジョリティで男性目線で成り立っている日本の組織では、まずは平等ではなく、それでちょうどよい気がします。それに世界水準にしておいた方が、男性も世界で恥をかきません。

「いやいや、僕はちゃんとやっているよ」という男性は多いでしょう。こまめに動いて気配りする若手男性も多いのは事実です。

ただ問題なのは、大人数になったとき、また一対一になったとき、取引先や他企業と一緒の席で相手にその風土がない場合、また経営トップが昔ながらのボスタイプの場合、一斉に古来日本の風習に戻ってしまう傾向が強いということです。

「僕はやっているよ」のレベルではなく、組織全体としてもう変えていこう、という姿勢でなければ全体は変わらないのではないでしょうか。

クールビズのように「弊社はレディファースト実施中」と宣言してみたら、話題にもなるかも知れません。

 

ハラスメントの研修をしている企業は多いし、ダイバーシティも促進している組織も多いし、また新入社員にはコンプライアンスもビジネスマナーもほとんどの企業は指導しています。

なのに、なぜ、とんでもない発言や行動が起きてしまうのか。

必要なのは、社会で他人へのレスペクトとは何かを具体的に確認すること、なのでしょうか。本当は学生時代までに出来ているはずなのですが・・・・

 

実は、ここが変わると今日本の課題の女性活躍推進もかなり進むような気がします。気が付いていないだけで、根は結構深く、それは男女だけではありません。

本当の意味での「おもてなし」そして「忖度」は相手への敬意だと思うのです。

 

まずはレデイファーストで(笑)

(YK)

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新入社員に響いたこと

2018年4月8日

 

鴎の行列

社会人とはこういうものだから、世の中はこういうことだから、常識だから、といった理屈では新人は動きません。自分へのメリットを明確にしてあげることが必要です。

 

かつては「長幼の序」ということが言われて、一年でも先に入社した人や上司には失礼な態度はとらないことが当然な時代もありました。現在は、体育会系の部活動でもない限り、そんなことを言ったら、古い儒教的な考えだと思う人も多いでしょう。そして新入社員から見ると、上司であれ、先輩であれ、それだけでは必ずしも尊敬できる人であるとは限らないでしょう。

 

とはいえ、やはり言葉遣いから態度まで、先輩上司は自分をさておいて、新人の態度が気になります。そして社内だけではなく、対取引先、顧客まで日本では共通のルールが存在しています。それを覚えておかないと、新入社員は仕事以前で苦労します。

 

数年ぶりに新入社員研修を今年は行いましたが、いくつかアプローチや伝え方を変えてみました。

一つ目は、ビジネスマナーは組織で成功するために人に影響力を与えるために必要なスキルであるということ。相手が喜ぶからではなく、自分の意思をきいてもらうために欠かせないスキルであることを強調しました。自分自身の目標を達成するためにビジネスの影響力を駆使するために必要なのがビジネスマナーであることを、時間をとって丁寧に説明しました。これは男子社員が身を乗り出してくれました。

一方、女子社員には「あなたが素敵に見えるために」という一言が効果が上がるようです。ここでも男女差があきらかです。

顕著なのは身だしなみです。女子社員には「髪が顔にかかるのは失礼だから」というよりは「髪を上げたらとっても素敵」と伝えたほうが素直に聞き入れてくれるようです。

男子社員には「この人洋服のルールを知っているな。出来るな」と思われますよ、と伝えると急に身をのりだします。

いずれにしても相手を頭ごなしに否定することは厳禁です。

 

そして、もうひとつ彼らに響いたことが「Give&Give」という言葉でした。

「Win&Win」は新入社員は知っています。しかし、最初から「Win&Win」を求めてはいけないし、最初から「Win&Win」になるような成果をあげられないのが新人です。

だからこそ、最初は相手のためにひたすら努力してあげること、それでも新人の努力は相手には十分ではないだろうから、さらにひたすらGiveの姿勢で見返りは求めないこと。その結果、将来はもっと大きなGiveがどこからか自分に戻ってくるものだと。実は、これは私自身が痛いほど経験していることです。今覚えば、会社員の時代、「Give&Take」でばかり物を考えていたと赤面することが多いからです。

そして、より良い「Giver」であるためにどう行動するべきか、という視点でビジネスマナーを考えてもらいました。すると「こうしなさい」「ああしなさい」というルールの指導より、より自主的な行動や意見が生まれて来ました。

この「Give&Give」は彼らには響いたようで、フィードバックにも多くの新人がこの言葉を実践したいことの一つに書いてくれました。

 

異なる企業の新人研修を行ってみて、同じように学校を卒業しても就職した企業によって人生は大きく変わることをあらためて感じました。

就業条件や業種や職種の違いではなく、その会社の風土やそして迎え入れる上司によって、それぞれビジネスパーソンとしての育ち方は変わるでしょう。誰と出会うかが人生を大きく左右すると感じます。

研修講師の責任を逃れる訳ではありませんが、日々一緒に働く人の影響が一番大きいのではないでしょうか。

新入社員を迎えるということは、自分の姿勢を見直す絶好の機会かも知れませんね。さてまだ新入社員研修は続きます。この講師に出会えて良かった、と振り返って思ってもらえるように微力ながら頑張ります!

(YK)

 

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笑顔は習うより誉めろ!

2018年3月16日

Obama smile

どの業種であれ新人研修のカリキュラムに必ず出てくるのが「第一印象の重要性」。そしてそれに続いて、第一印象は表情で決まるとあり、笑顔の練習が行われるのがお決まりです。

口角を挙げてラッキー、クッキー、ウィスキーだとかハッピーだとか「いいい」と伸ばして練習をさせられた経験のある人も多いでしょう。

 

しかし、その笑顔はやがてどこへ行ってしまうのでしょう、と日本企業の不思議さを感じます。

管理職になると笑わなくても良くなるのでしょうか。もちろん全ての人がそうとは限りませんが、多くの会社の在籍年数の長い社員、特に男性社員の笑顔に出会うことは少ないような気がします。もちろんいつも笑顔の管理職の人もいますし例外はあるのですが、大多数が口角を下げて口を一文字に結んでいることが多いような気がします。

 

そのほうが偉そうに見えるからでしょうか。大企業や固めの業種の企業ほどその傾向が増すようです。

私も新入社員の頃(CAになる前です)にこにこと愛想を振りまいていると同僚から「そんなに皆にいい顔していると仕事が増えて損だから気を付けたほうがいいわよ」と忠告されてびっくりしたことがありました。「へー、にこにこしていると損ならば、ニコニコしている仕事に就いたほうが楽しいなあ」とCAに転職したわけではありませんが、笑顔でいて誉められることはサービス業以外ではそうないのかも知れません。

「へらへらしている」というような表現で特に男性は笑顔を奨励されない傾向があるのかも知れません。権威が下がるとでも思われるのでしょうか。

イタリア人を代表にラテン系の国民は、皆、知らない人にでも目をキラキラさせて笑顔を投げかけます。そんな様子を見ると日本人は「なんだか調子がいい」と言います。でもその一方でそれが魅力的であるとは心の中で思っている人は多いはずです。

そしてむしろ笑顔で人に向き合えるのは自信の表れだと思うのですが・・・

 

そうなのです。日本では、笑顔でいたからと言って面と向かって誉められないのですね。

道理で新人研修で笑顔を指導しても身につかないわけです。でもカリキュラムに「笑顔」が入っているのは、誰にとっても「笑顔は感じが良い」ということは分かっているからでしょう。

そしてたいていの上司は部下の笑顔を見たいと思っているはずです。

笑顔が自分に向けられると好感を持たれているのかな、仕事が楽しいのかなと感じられますし、笑顔がないと、何か不満があるのだろうか、機嫌が悪いのだろうかと思うは当然の反応です。

そして、「笑顔がある職場」をコミュニケーションがうまく行っている職場の指標として捉えている体もあります。

だったら自分も微笑めばいいのに。

 

私がよく訪れるあるビルの受付に笑顔がとても素敵な女性がいます。

おそらくパートタイマーなのですが、もう長い間そのビルの受付に勤務していて来客者と顔なじみになっていて、いつも人気がある様子です。先日、失礼だとは思いつつ「前のお仕事は何をなさっていたのですか。どこでその笑顔は身に付けたのでしょう」と聞いてみました。

すると彼女は旅行会社に勤務をしていたそうですが、笑顔の秘密は「母から子供の頃から美人ではなくても笑顔でいれば皆に好かれるから、とにかく笑顔でいなさい」と厳しく躾けられたのだと教えてくれました。そして「笑顔でいることを目標にしているので誉めて頂いて嬉しいです」と付け加えてくれました。

 

笑顔がある人は好かれます。笑顔でいるから、笑顔が返る。そして笑顔が返るから仕事も楽しくなりさらに笑顔になる。好循環が生まれます。

笑顔は連鎖するのです。

ということは、新人研修でラッキー、クッキー、ウィスキーだとかハッピーだとか口角をあげて笑顔の練習をするよりは、上司や先輩がにっこり笑いかけたほうが余程効果がありそうです。

そして良い笑顔に出会ったら誉めてあげること。

笑顔はまず自分から!

それだけで、周りの環境は驚くほどよくなるはずです。

誰にでも出来る「働き方改革」ではないでしょうか。

(YK)

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元CAだとかCA出身だとか、、、

2018年2月28日

3-2 CAjpg元CAに人材育成の業界ではよくお会いします。

かくいう私自身もそうなのですが、実はそれをあまり強調はしたくありません。

というのは、CAだったというとすなわちマナー講師と受け止められるからです。全てのCAが優れたマナーを日常において身に付けているわけでもなく、全てのCAだった人がインストラクターの技術を身に付けているわけでもないのに、日本では「CAだったから講師なんですね」というような認識があることがおかしいと感じています。

ある意味、日本の航空会社のレベルがそれだけ高いということなのでしょうが、海外ではCAは一つの仕事であり、それ以上でもそれ以下でもありません。

同業者が「元CAが教えるマナー」というような歌い文句をつけた研修をしていると、少し照れくさくなってしまいます。

 

しかし、知人やクライアントからはCA出身であることが強みと感じていただいて、お仕事をいただくこともあるのでそこはジレンマです。

私自身は、CAだったからトレーニングをしているのではなく、トレーニングやコーチングのスキルを身に付けてこの仕事を選び、幅広い分野の仕事をしているわけですし、また「ホスピタリティ」については自分なりに勉強を重ねてきたと多少なりとも自負しています。

もちろん、グローバルリーダーシップや、ダイバーシティ、そしてホスピタリティなどという人材育成の課題をお手伝いするにあたっては、CAとしての経験はそれは大変役に立っています。

まれにみる経験をさせてもらったのがCAの仕事であったとすれば、それは堂々とうたえば良いのかも知れませんが、世間ではどうも接客マナーばかりに注目が行くようです。

私の経歴を見て、マナー講師だと決めつけられてしまう、それは偏見だと思うのです。

 

一方、最近、楽しいことを発見しました。

私は外資系の航空会社出身ですが、オモテナシズムのパートナーのインストラクターは日本の航空会社の出身です。

その彼女が、同業他社ではCA仲間が起業している例は多いけれど、異なる航空会社の出身者が一緒に仕事をしていることはあまりないと言うのです。

確かにそうです。聞いたことがありません。

航空会社出身でも会社が異なるとかなり色は違います。それこそ現役時代、制服を脱いでホテルですれ違ってもよその会社のCAだとすぐわかるから面白いものでした。そして違う会社の人には近寄らない(笑)。航空会社に限らず風土の違う会社の社員は不思議と身に付けた雰囲気まで異なるから不思議です。

少し前に花柳界の方に、芸者さん同士も「神楽坂」「赤坂」「新橋」と花街によってタイプが異なって、たたずまいだけで分かると聞いたことがあります。

 

彼女とは、もうかなり前に仕事を通して知り合い、今は一緒に仕事をすることが多いのですが、CAだったキャリアは同じでも性格も経験も発想も異なります。

当初は互いに違和感もありましたが、それは誰が誰と働いても同じことで、最近はその違いがよい具合に私たちの仕事には機能しています。

なぜだろうと考えて思いあたったのは、アプローチは異なっても根底にあるのは「おもてなしマインド」だからです。

顧客を優先する気持ちや良心的な仕事であろうとする努力は互いに同じレベルであるし、他人の話を傾聴し、承認し、感謝を示す表現がが少し大げさであるところ(笑)

そして特に楽しく仕事をしたいと考えている彼女の姿勢には、共感が出来ます。そうそう、毎回、異なるフライトを「今日も楽しく働こう」と思っていた習慣が今も継続しているのでしょう。

そんなところが共通している限り、特に「オモテナシズム」という仕事においてはギャップはありません。

仕事だけではなく、プライベートでも今でも元CA仲間と行動を共にすることが多いのは、ある種体育会系のチームワークやお互いに不快を感じさせない「おもてなしマインド」が心地よいからであることは否めません。

 

『おもてなしマインド」を育んでくれたのがCAという仕事だったのか、それとも元々「おもてなしマインド」があったからその仕事を選んだのか、それはどちらが先か分かりません。

きっと元ホテルマンや元セールスパーソンも同じような傾向があるのでしょうね。

「おもてなしマインド」のおかげで、心地よく過ごせているという現状に感謝しています。

(YK)

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共感力の効能~「いいね」は自分に返る~

2018年2月3日

SNSにあれだけ皆が夢中になれる理由、それは自分が興味を持ったことや感じたことに対して「いいね」と共感してもらえるからでしょう。

「アオシドリたちップした写真を良いと思ってもらえた」「気持ちをわかってもらえた」というような嬉しさや仲間意識です。

SNSをする人はたいてい自分の投稿に誰が「いいね」を押してくれたのか認識しています。そして自分に「いいね」をくれた人の投稿には「いいね」をお返ししています。

これは律儀な日本人に限ったことでもなくインスタグラムなどでも見知らぬ人に「いいね」を押すと「いいね」が返ってきます。

「いいね」と共感してくれた人には「いいね」のお返しがあるのです。

だから、たくさんの人をフォローしている人にはフォロワーも多くいます。

 

ここからわかることは「共感してもらうと誰もが借りが出来たような気持ちになる」ということです。

そして同時に自分に共感してくれた人は好きになるのです。自分と仲間だと感じるのかも知れません。

だから、人に好かれたいと思ったら、自分の良さを主張するのではなくまず相手に共感を示すことは得策ではないでしょうか。

一方的な人気者は芸能人でもない限りいないのです。

 

【共感力の効能】

①相手の味方だということを示す

②相手に心を開いてもらえる

③相手をいい気持ちにさせる

 

しかし、SNSとは異なり日常生活において「いいね」と共感してもらえることは、そんなに多くはありません。

簡単でもありません。「あなた素敵ですね」とはなかなか言いにくいですね。

SNSだけではなく、日常で「いいね」をどうしたら示せるのでしょうか。考えてみました。

 

 

【共感の示し方】

(1)相手の話をとことん聞く

傾聴のできる人は共感力が優れています。なぜなら、誰もが自分の話を聞いて欲しいものだからです。自分の話に反論もせずとことん聞いてもらえると「理解された」と感じることがのです。

そもそも誰もが自分のことが好きです。相手の話を聞くよりは自分の話をしたい。だからこそ自分の話を聞いてくれる人を好ましく思うのです。

自分はいつもしゃべりすぎると自覚している人は、意識して会話の30%しか話さない、あとは「聴くぞ!」と決めてください。

沈黙を恐れてはいけません。沈黙は相手が考えていることもあるので、良い話が聞ける前触れかも。じっと待つ忍耐も必要です。

 

(2)相手の言葉を繰り返す

人は自分の言葉を繰り返されると「聞いてもらっている」「理解してもらえた」と安心します。

単純なことですが、これが意外に難しい。反論しないで相手の言葉を繰り返す、というのは忍耐も必要となります。

親切な人ほどアドバイスもあげたくなって「聴いてあげるよ」と言いながら自分が話してばかりのこともありますね。

「会社辞めようかな」と言われたらどうでしょう。すぐに「辞めないほうがいいよ。まだ入社したばかりじゃないか」などとすぐに自分の意見を伝えていませんか。たいていの人が自分の考えを即座に伝えたくなるのです。

しかし話した相手はというと「ただ愚痴を言っただけなのに」「そんなことは分かっているけど」と反論したくなると同時にもう話を続けたくなくなります。ただ聴いて欲しかっただけなのに、かえって不愉快さが増したりするのではないでしょうか。

そこでこう言い換えてはいかがでしょう。「辞めたいと思っているんだ?」相手の感情を繰り返してみてください。

そう言われると、相手は気持ちを受け止めてもらえたと安心して心を開いてくれるでしょう。

 

(3)感情に共感する

誰かに何かを伝えるとき、人が期待するのはそれに寄り添う言葉です。

「今日お誕生日なんだ」と言ったとき「へー節分の日に生まれたんだ」だとか「いくつになったの?」と言われたらあまり楽しくありませんね。すぐに言って欲しい言葉はやはり「おめでとう!」の一言でしょう。

たとえば「今日、携帯なくしちゃって」と言われたらなんと返しますか。「すぐ届けたほうがいいよ」だとか「あ、あきらめたほうがいいね。出てこないから」と言っていませんか。不安のダメ押しをしていませんか。

困ったなあ、と思っているとき相手から欲しい言葉は「それは大変だね!」という共感でしょう。

 

「共感」はちょっと意識して訓練すれば、すぐに反応が返せるようになりますよ。

今日から、現実の世界でも「いいね」をたくさん返しましょう。

(YK)

 

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「おもてなし」と効率化

2018年1月16日

鉄板焼きの朝食

最近、温泉地にある高級リゾートホテルに泊まる機会がありました。オーナーは著名な経営コンサルタントで彼がプロデュースをした宿です。

そこで驚いたことは、滞在中、ほとんど人に会わないこと、でした。客室が新館と合わせても25室程度ですから客同士が顔を合わせないのは不思議ではないのですが、スタッフもいません。

数えてみて、会ったスタッフは送迎担当者、フロントで迎えて部屋へ案内してくれた人、チェックアウトの手続きをしてくれた人、レストランで給仕をしてくれた人、レストランの朝食係とシェフ、以上で、すれ違うこともありませんでした。

 

まず送迎。駅できちんとしたジャケットを着て迎えに来たのは従業員でしたが案内されたのはハイヤー。さすがハイヤーなんてすごい待遇、と思ったのですがよく考えれば自社で車を所有するのはコストがかかります。運転する従業員の人件費もかかります。この規模のホテルであればハイヤーを利用したほうが効率的で客からすれば心地よい送迎です。

 

部屋に入ると冷蔵庫はすべて無料で、カプセルのエスプレッソも各種紅茶も自由に飲めます。冷蔵庫には通常の一泊では十分な品数が入っていて、特に何かオーダーをする必要はありません。

その上、部屋のドアの横には宅配ボックスのようなドアがあって、交換したい食器やタオルをそこに入れて「交換してください」のボタンを押すだけで、フロントに電話をかける必要もなくスタッフに顔を合わせる必要もなくスムーズに新しい物が届きます。

そして部屋に置かれているものがすべて無料なのですから、チェックアウトの際にスタッフが冷蔵庫を確認する必要もないわけです。したがって、チェックアウトもスムーズで待たされません。

 

また大浴場を出た湯上り処でも、よく冷えた小さい缶ビールにコーヒー牛乳、スポーツドリンクが自由に飲むことが出来ます。無料ですからスタッフがいる必要はありません。冷たく冷えて美味しそうですから、他の物を頼みたいという天邪鬼な人は少ないでしょう。

 

夕食は食事処でするのですが、すべて半個室で時間での予約で、一人の担当者が付きっきりで給仕をしてくれます。誰かにドリンクを頼んだり他の人が運んできたりというわさわさした感じがありません。一方、担当者も客の様子を見ながらすべて自分が動いているのですから、他のスタッフとのミスコミュニケーションも起きないでしょう。

 

最後に朝食は、洋食を選ぶと鉄板焼きのレストランでいただきます。ここでもグループごとの客の間に仕切りがあって互いが見えず、鉄板焼きのプレートの前で一人のスタッフがすべてを出してくれます。目の前にいるのですから、注文を聞きに行って厨房へ戻る手間がなく、使用済みの皿はすぐに下げてもらえます。そして、卵料理も目の前で焼いてくれて客にとっては「私のために」という特別感が味わえます。ここでもマンパワーが必要ない仕組みになっています。

 

さすが経営コンサルタントの経営だけあって、効率的な仕組みを考えていると感心しました。

冷蔵庫が無料だからと言って、湯上り処に勝手に飲めるビールがあるからと言って、どれだけ人が飲めるものではなし、そこにかかる人件費を考えれば無料でも大した問題ではありません。

そして何よりサービスの質に不満を感じさせないのは、冷たいものは冷たく冷えて、グラスや器も一流の物が使われているからでしょう。部屋の冷蔵庫には、ビール用のグラスが冷やされていて、ジュース用、お水用とそれぞれに適したグラスがセットされています。

もっと言えば、あらゆるタイプの携帯・スマホの充電器も部屋にセットされているので、忘れた人がいてもフロントに電話をかけてあれこれ頼む必要もないわけです。枕のタイプも数種類。

これは、相当、客のニーズを考え抜いていると感じました。そして、何よりスタッフがその場にいなくてもその空間に客を想っているというメッセージを感じることが出来ました。

もちろん、スタッフは客の目には見えなくても陰で客のために働いているからこそ、その空間が保てるのです。

人がいなくても「おもてなし」の心は伝わるのです。

 

「おもてなし」と言うとすぐに「マニュアル化されていない心の接客」だとか「人と人とのぬくもり」だとか「接客に手をかけること」だと考える傾向があるように思います。

しかし「おもてなし」するためには、本当にお客様が望んでいることを考えて「しつらえ」を含めサービス全体をデザインすることが大切です。

このホテルでいえば、忙しいエグゼクティブが一泊で泊まることを想定し、そういう客であれば人のふれあいよりも自分の時間を大切に過ごしたいと考えたのではないでしょうか。

重要なのは、人がいてもいなくてもそこに気持ちを込めているかという視点。

最高のおもてなしと効率はメリハリをつけて、両立するヒントを得た旅でした。

(YK)

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おめでとう!でポジティブに

2018年1月5日

門松新年が始まりました。

一晩明けただけで何が変わるわけではないけれど、なんだか世間はご機嫌な雰囲気が漂います。

会う人ごとに「おめでとう」であったり「良い年を」と相手を祝福する言葉が交わされて、

SNSでもクリスマスの頃から、過ぎ往く年への感謝の言葉や新年を祝う言葉が、これでもかというくらい(笑)何度も何度も行き交っています。

「今年も宜しくお願いします」言われたら言い返し、もう既に言ったのにまた会えばまた言ったりして、新年が明るいのはこのポジティブな言葉の応酬が繰り返されるからではないでしょうか

ポジティブな言葉は誰をも元気にしてくれます。

 

今年、私は喪中で新年のご挨拶は控えていました。

喪に服してそれほど時間が経っていないせいもあるでしょうが、不思議なものでやはり喪中だと思うと「おめでとう」と言う気持ちにはならず、また「おめでとう」と言われるとやや感覚にそぐわない微妙な気持ちになります。

去年は一緒に過ごした家族がこのハレの行事にいないのですから当然と言えば当然です。が、私も経験するまでは分からない感覚でした。

かと言って「おめでとう」と言わないお正月はやっぱり寂しく気持ちも萎えます。世間がポジティブ全開の季節に取り残されるような感覚です。

そして、はたと気づきました!もしかしたらお正月に皆が浮かれるのは、この「おめでとう」というポジティブな言葉のせいかも知れない、と。

「おめでとう」に限らず「ありがとう」や「愛しているよ~」という相手への前向きな言葉は人を元気にします。

そしてお正月の「おめでとう」は言われたらそれに反論する必要もなく「おめでとう」と返せばいい。それだけでいい気持ちになれます。

言霊というけれど、やっぱり言葉の力は強い。

お正月だけではなく、こんな風に前向きな言葉を毎日交わすようにしたら、世間はいつもご機嫌になるのではないでしょうか。

 

もう一つの発見は、喪中のお知らせに対して返礼のお葉書を頂くととても嬉しい、ということでした。それは年賀状に勝るありがたさです。毎年受け取る年賀状は、習慣化されていて親しい人の近況をあらためて知る楽しいものです。そして、相手への気遣いよりは子供の成長やニュースを伝えるお知らせが多いように感じます。幸福の共有、これもお正月を幸せにしている要素の一つかも知れません。

逆に喪中欠礼への返礼は悲しみの共有です。しかし、それは、こちらを気遣う言葉にあふれていて本当に自分を思って筆を執ってくれたと感じ心に沁みました。私自身、そんな風に葉書を返したことがなかったかも知れないと教えられました。

 

なんだか新年早々、喪中なんて少し縁起でもない話になってごめんなさい。

年越しの習慣ひとつにも先人の知恵がちりばめてあることをあらためて感じます。

気持ちは明るく元気に2018年を迎えられた自分に「おめでとう」と思っています。

(YK)

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心地良い雑談とNGな雑談の違いって?

2017年12月14日

XMAS Tree少し前ですが、海外でその国の某航空会社に翌日の帰国便の予約確認で電話をしたときのこと、PCで予約状況を調べていると思われる間に

「So did you enjoy staying here ? (それで滞在は楽しみましたか?)」と尋ねられました。

予約の回答が返るとばかり思っていたところで、違う問いかけがあったのでとっさにに意味がわからず「?」訊き返すと「ここは気に入りましたか?」と自然に尋ねてきます。

「もちろん楽しかったですよ」と慌てて返しながら、感じが良いオペレーターだなあ、なかなか良い国だなあと感じ、また航空会社の印象がアップしたことがありました。

 

また先日、あるチェーンのコーヒーショップでコーヒーが出来るのを待っていると、後ろに並んでいた外国人の順番が来ると注文をする前に

「こんにちは!今日は元気?」と尋ねる声が耳に入りました。

もしかするとその声かけも外国人にとっては習慣化されているもので、社交辞令なのかも知れませんが、それでも無言よりは楽しい雰囲気に変わることを感じました。

そう気にしだすと、日本人はあまりに日々、事務的な会話しかしていないことが気になります。

仕事柄、接客をする職業の人達には「挨拶をしましょう」「雑談をしましょう」と伝えていますが、私自身が接客をされる側に立つと相手に言葉をかけることはしていないようです。

コーヒー店では「カフェオレのトール一つ」だけ、コンビニではひどい時には無言なときもあります。

受け取るときには、「ありがとう」と返すことは心がけていますが、最初の挨拶や雑談はあまり意識していません。

接客する側にばかり求めていて、される側が無言で無表情だったら、接客する人のモーチベーションも下げてしまうかも知れません。

接客する側だけではなく客の側も雑談をしても良いのではないでしょうか。

 

そしてある時、自宅マンションのエレベーターで高齢の男性と乗り合わせたとき、ちょっとしたお天気の話題をするとその方があれこれお喋りを始めました。

そして降り際に「いや一人暮らしだから、一日話していないもんだから失礼しました」と照れながら一言。

何気ない会話が他人をいやすこともあるのです。

 

しかし、余計な雑談に腹が立つときもあります。

美容院で髪をスタイリングしてもらいながら「お正月休みはどう過ごされますか?」というような質問。

顔なじみではなく、たまたま髪を洗ってくれている若いスタッフであったりすると、「興味もないのに雑談をしなさいと言われているからしている質問だなあ」「あなたにプライベートなことを答えたくないわ」と心の中で思ってしまい面倒になります。

美容院で話かけれられるのが嫌いという人は多いですが、たいてい私のような理由ではないかと思います。

もちろん自分の話を聴いて欲しい客もいるでしょう。私はむしろスタッフに質問をするほうが好きでこちらのプライバシーには踏み込まず話題を提供をしてくれる人とは話が弾みます。

とは言え誰とでも良いというわけではなく、自分の話をするにしても相手がどんな話題が好きなのかを察知する力がないと、ただのお喋りでうるさい人になってしまいます。

さらに、いつもは話好きな人でも気分によっては静かな時間を好む時もあるでしょう。それも忖度の必要があります。

人を楽しませる雑談とは、なかなか難しい。

 

またタクシーの運転士さんは情報をたくさんくれる人もいますが、愚痴を聞かされてしまったり、具合が悪くて乗っているのに長々話をする人がいたり。愛想の悪い客と思われたくなくて、ついつい疲れてしまうこともあります。

 

では親しくない人に受け入れられる雑談のコツは何でしょうか。

まずは一般的なこと、お天気の話などが当たり障りなく相手の気持ちを読み取れます。

暑さも寒さも晴天も雨の日も平等に皆に起こることだから、誰も傷つけないからです。

 

さらに踏み込むときは、未来に向けた質問よりも過去や現在のことに向けた質問のほうが適しています。

「クリスマスはどう過ごしますか?」

と聞かれたら、予定がなければ寂しくなるし、素敵なイベントがあってもそれは他人と共有したくないかも知れません。

「クリスマスはどう過ごしましたか?」が良いのでしょうか。これでもまだ「余計なお世話」な質問です。

それでは、どう聞いたら良いのでしょう。

「クリスマスは楽しみましたか?」はいかがでしょう。

何故なら、楽しければ話したくなるかもしれないし、多くを語りたくなければ「ええお陰様で」で会話を締めくくることが出来ます。

5W1Hの質問ではなく、感情を聴く質問でさらりと流して様子を観察してください。

「楽しかった」だったら「良かったですね~」と共感を示して相手が話すのを待ちましょう。

そこで「どこか行かれたんですか?」と畳みかけないように。

一方、「別に・・・」と返って来たら沈黙するのも手です。

そう「沈黙」を恐れない心構えも必要です。

 

あー雑談って難しい!

でも雑談力を皆で磨くと楽しい社会になりそうな気がします。

(YK)

TVに学ぶビジネスパーソンの身嗜み

2017年10月29日

企業に伺うと、経営者から営業パーソンまで身嗜みについてアドバイスを求められることがあります。先日、TVドラマのスタイリストとして活躍されている方の個展に行き、ヒントを得たので紹介します。

男性の身嗜み

そのスタイリストさんは、ドラマのキャラクターの服装を職業や業界からイメージを膨らませて行くようです。たとえば、キャリアウーマンの服選びでは、いつもスーツを着ていてインナーはキャミソールだけれど、アフター5に彼の家に行くという設定では、ジャケットを脱いだ時に美しく見えるインナーを合わせるというようなことまで考えて選ぶようです。

 

これは、客観的にスタイリストが考えるその役の女性のキャラクターからライフスタイルまで際立たせた服選びです。皆さんは、自分が他人に与える印象とビジネス上の効果を考えて服選びをしているでしょうか。

 

TVドラマに出てくる女性は、その個性を強烈に服で際立たせて、こちらに伝えています。たとえば今話題の、米倉涼子さんが「絶対に失敗しない」外科医を演じているドラマ。ドラマの中では、米倉さんはプロフェッショナルな女医ですから、ヘアスタイルも服装もシャープです。しかし、他人に媚びないという自信がある女性ですから、足元は9センチのヒールのパンプスを履いています。スニーカーを履いているほうが実際の外科医により近いと思いますが、それでは彼女のキャラクターは伝わりません。スタイリストがTVを見ている人にキャラクターを理解してもらうために選んでいるファッションであり身嗜みです。確かに、「この医者なら失敗しないだろう」というオーラを感じます。

とすると、私たちもプロフェッショナルでありたいと思うのであれば、自分が他人に見せたい姿ではなく、相手が見たい姿であるようにファッションを選ぶ必要があるのかも知れない、と気付きました。

 

いつもニュース番組を見て思うことですが、女性キャスターはカジュアルな服を着ていて男性キャスターはスーツ姿。これだけで、視聴者は女性がメインではなくアシスタントなんだ、というメッセージを受け取ります。またお天気担当の女性とニュース担当の女性では服装が違う。政治や経済のニュースのほうがお天気のニュースより重要なのだというスタンスが表れています。

とすると女性は服装が男性のように決まり切ったスーツを着ているわけではないので、自分自身のプロフェッショナル度は自分でもっとファッションから押し出して行く必要があるのではないでしょうか。

 

おしゃれをしていてもアフター5のデートに着て行くようなレースがあしらわれたフェミニンなワンピースでは、アシスタントなのか責任者なのか分かりません。本人はおしゃれなキャリアウーマンのつもりでも、相手の関心は、きちんとしたビジネスが出来る人なのかどうかということにあるのです。「素敵な女性」と思われたいのか「仕事を任せられる女性」と思われたいのかでは服選びが変わるはずです。ギャップを狙っている? それは、本当にプロフェッショナルとして認められてからにしましょう。

 

正直なところ私自身は決まりきった身嗜みのルールは嫌いです。たとえば新入社員研修だから講師も新入社員と同じ服装でお願いします、と言われたりするとかなり抵抗します(笑) というのは、いい年齢になってリクルートスーツを着たところで似合わないし、おかしいからです。服装にも年齢や立場を考えないとちぐはぐになります。

 

しかし、身嗜みにゆるい会社や何でもいいと思っている人も疑問です。日本はクールビズを導入するようになってから、かなり服装について「なんでも良い」という風潮が広まったように感じています。かつて、半袖のスーツを考案した大臣がいたり、最近ではスーツでスニーカー通勤を勧める大臣もいますが、これは少し違うのではないかと思っています。

暑いのが嫌であれば自分で涼しくて清潔であるように考えればよいのだし、ウォーキングしたい人は既におしゃれなスニーカーを愛用して、会社に着くと履き替えるような工夫をしているはずです。何も、洋服の着こなしのルールを外れるようなことを公認して見せて、センスがない人をますますセンス悪くする必要はないのではないでしょうか。

そして、ビジネスカジュアルはリゾートではありません。ビーチにこれから行くようなスタイルの人では、真剣に仕事をしているのかどうか疑われてしまうでしょう。もちろん、芸術的な感性を使う仕事や樂であることが仕事しやすい場合もあるとは思います。

 

自分のスタイルが企業を表しているという経営者もいるでしょう。それはそれでメッセージ発信の一部なのできちんとした方針やこだわり、そして周囲との調和、TPOを理解していればば良いでしょう。

ただ重要なのは、相手にそれがきちんとメッセージとして届いているかどうか、また顧客の期待に沿っているかどうか、その視点は忘れないようにしたいですね。靴をピカピカに磨くのも、アイロンのかかったシャツもメッセージです。

私自身も気を付けないと。自分を棚にあげて書いていみました。

(YK)

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