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Columnコラム

イタリア式コミュニケーション

2017年7月16日

Gentlemen先日、イタリアのファッションの会社で働いていた頃のイタリア人の同僚と10年ぶりに再会しました。

私が知っている男性の中ではもっとも素敵だなあと思う男性の一人で、初めて会った時は仕事ながら心ときめかしたものです。

彼は元々ホテルに勤めていたこともあり、イタリア人でもことさら人とのコミュニケーションが上手でした。

たとえば、朝、顔を合わせるたびに「Good morning, Yayoi ! You look so beautiful in black dress today  !」(おはようございます! 今日は黒いドレスが素敵だね!)というような会話から始まります。彼だけではなく彼と一緒の職場の男性もまた同じでした。

久しぶりに会えば、「素敵な服が似合っている!何故君はいつも素敵なのだろう」なんてことを平気で言うのですから、最初の頃はドキドキしました。

もちろん、誰にでも言っているわけで社交辞令ではあるのですが、その時の表情はちゃんとこちらの目を見て賞賛の表情を忘れません。

段々慣れてくると「イタリア人は調子がいいわ」と思うようになるのですが、それでも朝一番から褒められれば悪い気はしないもので、楽しい気持ちになります。

そして、そう言ってくれる彼には良くしてあげようという気持ちになりますし、彼らと会うときはお化粧も手抜きが出来ないと思ってしまいます。

ちなみにこの時の会社はファッション業界ですから、オシャレを誉められることは理にかなっているのです。

 

さて、ホテルのコーヒーショップで10年ぶりに再会した彼は、素敵でしたがやっぱり10年の月日を重ねていました。さらにショックだったのは、今回、最後まで「You look so beautiful」という言葉は彼の口から出なかったこと。やっぱりオバサンになっていると思ったんだ、ととってもショックでした。

かつてのコメントは社交辞令ではなかったのか、と思い直そうと風雑な気分に。最近、手抜きをしていたかも知れない、それに彼を褒めることもしなかった、と悔やんでいます(笑)

 

 

ファッション業界に限らず、この褒める習慣は日本の企業でももっとあってもいいのではないかと思います。男性が女性を褒めるばかりでなく、女性も男性をもっと褒めても良いのではないでしょうか。お互いに、褒めあうことはお互いを見ている証拠ですし、何より良い気分になれるからです。そして自分に良いコメントをくれる人は、敵でないと感じられますね。

日本の男性でも女性を褒めててくれる人は、もちろんいます。特に社長さんや部長さんなど親愛を示してくれる人はいますが、気を付けたのは、女性を褒める時は女性のいる前。

一人を褒めることで他の人が落とされて感じることもあるからです。女性は敏感です。

 

 

そんな事を考えていると別のニュースを耳にしました。

トランプ大統領がフランスを訪問した際に、マクロン大統領夫人のブリジット氏に対して会うといきなり「いいスタイルをしていますね!」とコメントしたと言うのです。これはトランプ大統領が女性を物として見ているだとか、セクハラだということで大非難されているようです。どこが失敗だったのでしょう。

相手を褒める時は、相手が何か努力をしていたり工夫をしているところを褒めてあげるのがコツです。ファッションセンスや表情は本人の工夫で変えられます。しかし、体形そのものは、いくら体形を保つには陰には努力があるとはいえ、あからさまで失礼です。また、その時の表情や仕草にもブリジット氏への敬意が感じられません。

誉めるのにもTPOをふまえなくてはいけないし、センスがいるのです。そして、日頃の行いも影響するのです。トランプ大統領は女性蔑視ではないかというイメージがそもそもあるので、こうした行動はすぐにやり玉にあがります。

誉め方にも品位が必要なのです。

 

 

往々にしてよく人を褒める人は、褒められることも好きな傾向があります。男性については、ネクタイの柄や洋服の色合わせを誉めると間違いがないようです。

たいてい、工夫をしているケースが多いからです。モノトーンの柄のネクタイをしている男性に「シャープで素敵ですね」とコメントしたら「貴社のカンパニーカラーに合わせて選んで来ました」と言われたことがありました。途端にお互いの好感度が増したことがありました。

褒めたら褒めっぱなしではなく、もう一度、「とってもお似合いです!」と念押ししてあげると良いですね。良い行動はきちんとフィードバックしてあげることが人を育てる基本です。相手はさらに磨かれていくでしょう。

 

 

自分の周囲にはオシャレな男性がいない、会社の女性は不愛想だ、とう声を企業に勤務する人から良く聞きます。是非、褒めることから始めてください。

褒めてくれる人がいる、見られている、と思うと努力をするようになります。人は見た目でないというけれど、人の判断材料はまず外見です。連休があけたら、隣の席の同僚をまず褒めてあげてみてください。きっとあなたに対して優しくなりますよ。

YK

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好奇心を見抜く方法

2017年7月9日

Happy hour接客に従事する人材の採用に長く携わっていましたが、現場で本当に良いサービスをするためにはどれだけ多くの経験を積んでいるかということが重要な要素だと考えて来ました。

それを知りたくて面接では、学生時代の部活やアルバイトの経験を聞くのですがそれだけでは十分ではない、年齢を経なければという部分があると、自分が年齢を重ねるに連れてますます感じるようになりました。

つまりオバサンは若い人のサービスでは満足できないところもある(笑)

でも、誰にとっても年齢は先取りできない。

ではどうするのか。好奇心が必要だと思うのです。若いアルバイトであっても母親のようなオバサンたちに好奇心を持てるか。

ここが接客では重要ではないでしょうか。

 

先日、女性の友人3人で早い時間にタパスバーへ行ったときのこと。

17時からのハッピーアワーを知っていたのでその店に行ったのですが、入ったのは16時45分。学生アルバイト風なウェイトレスがメニューを持って来ました。

ハッピーアワーはまだですか、と聞くと「17時からです」と不機嫌そうに答えます。その表情におもてなしも何も感じなかった私たちは「じゃあ、17時まで待つわ」とぴしゃりと言いました。そして17時になってからオーダーをしました。

なぜひとこと笑顔で「17時からですが、お待ちになりますか?冷たいビール先にいかがですか」と言えないのでしょう。

そうすれば、きっと私たちは待ちきれずにビールを頼んだに違いないのです。

 

こういう経験はきっと多くの方がしていますよね。

友人と何故こういう態度になるのだろうという話になりました。彼女はこの店のオーナーではなく、私たちがハッピーアワーだろうが通常の料金だろうがそれほど自分に影響はないはずです。

ではなぜ不機嫌なのかというと彼女の仕事が一度で終わらなかったから(注文を聞きに来たのにもう一度下がらなくてはならないし、自分の仕事が終わらない)、ハッピーアワー目当ての安い客だと少し下に見たから、でしょうか。

私たちの結論は、きっと彼女はこういう客の楽しさを知らないからだということになりました。つまり、共感力が足りないのです。

でも、母親くらいのおばさんに共感しろと言っても無理な話かも知れません。

オバサン3人が17時前なんて中途半端な時間ににぎやかに嬉しそうに入って来た。あーきっとお喋りしたいんだろうなあ、家に帰る前にハッピーアワーだから飲んじゃえ、というような気持ちかな楽しそう。

と、思うと返答も異なると思うのですが、まだ学生の彼女に、仕事も家庭もちょっと離れて女友達と思い切りお喋りが出来るというときの解放感と嬉しさは想像できないかも知れません。共感しろと言っても無理。

うーん、では彼女は、朝から有名パンケーキの店に並ぶ人の気持ちなら分かるのかしら。それも疑問です。そして誰もが全てを経験できるわけではありませんよね。

 

だとしたらやっぱり好奇心ではないでしょうか。

このオバサンたち、嬉しそうに来たけど何をしたいのだろう、何が好きなのだろう、お目当ては何、などと好奇心を持つ。そういう人にはきっと「察しの心」が生まれ、能動的なサービスも提供できるのです。

そして、会話も生まれるからさらに良いサービスが実行できるのです。

好奇心。

これを面接で見抜くのは、さらに難しいかも知れません。

どんな方法があるか考えて見ました。

こちらへの答えで見抜くのではなく、こちらへどのような問いかけをするのか、それを判断材料に出来るのではないでしょうか。

相手の質問から、相手の好奇心がどこにあるのかをはかることが出来るように思います。

面接官はとかく自分で話しすぎです。そして相手の答えで判断をしがちです。

しかし相手の答えは既に準備して来たこと。

相手に質問させてみると好奇心が見えて来るかも知れません。

年齢、外国人、ダイバーシティが進む社会では共感力が必要。

そのためにも好奇心必要です。

(YK)

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