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Columnコラム

禅式思考とストレングスファインダー

2025年7月18日

松島

私の周囲には(というとコーチングや人材育成関連の方々なのですが)「禅」を勉強し得度した人や「禅」を実践している人が多くいます。

 

デジタル社会に疲れた人たちに「必要な習慣」として「禅」や「マインドフルネス」がもうずいぶん前から注目されています。

 

 

多くのタスクやミッションに追われる人たちにとって「手放すこと」「執着を捨てること」を意識することが大切であり、禅式思考が効果的だと言われています。

手放せは新たなものが入ってくる。

特に日々、時間に追われて働いている女性には取り入れたい思考法かも知れません。

 

一方、「執着」することはマイナスなのだろうか、とも実はずっと考えています。

執着する気持ちがあるからこそ、生きる活力が生まれるのではないだろうか。

そもそも子供の頃教わったことは、簡単にあきらめないこと、継続すること、だったはずと思うのです。

一概に「昭和的」と言っていいのでしょうか。

 

もう少し単純な例でいくと、物を整理する断捨離が良いとする風潮。

確かに、すっきりした部屋でシンプルに暮らせば、面倒くさくないし心も軽くなりそうです。

でも、これも日本人は物を大切にするのが美徳、と言われていたのではないか。

捨てることを奨励するって、そしてそれを転売するって、その手間こそ私にとっては面倒です。

 

そんな折、知人のコーチからストレングスファインダーというギャロップ社の診断ツールを使ったコーチングを受けました。

この診断では、強味を34個に分類して示し、強味のトップ10を教えてくれます。

 

そしてそのTOP10の私の強みの一つに「収集心」があるのを知りました。

「好奇心を持ち、情報、アイデア、芸術品、人間関係も含めて収集し保管する」

確かに私は一度始めたことはやめない、あきらめない。

実を結ばなくても、使っていなくても、捨てるのが苦手です。

知人はコーチングのなかで

「様々な収集を行っているからこそ信頼性の高い情報に基づく判断を下したり

アウトプットをすることが出来る!」

収集することは私の強みだった!

コーチに認めてもらい心が楽になりました。

 

断捨離できず増え続ける書籍や印刷物、アルバムの数々、

腹をたてても縁を切らない人間関係、

私にとって捨てられないのは、それも含めて未来へつながるものだと気づいて腹落ちしました。

 

一方、ここ数年、私がやっていて気持ちの落ち着く時間が3つほどあります。

その一つが書道。

もう20年以上、字の上達が目的ではなく、また展覧会に出すことをするわけでもなく、

ただひたすら経文(般若心境だけではなく)や石碑に残された古人の隷書、草書、楷書などの写しをお手本に毎月数枚を仕上げています。

 

賞を目指すわけでもなく、誰かに見せるわけでもなく、それでも長く続いている理由、

それは、上手になりたいという「欲」がない、ただ書くことが楽しい、だから継続しているのだと最近気づきました。

まさにこれは禅的。

 

もしかすると企業のおいても、意味のないことを一生懸命やる時間、を取り入れるのも良いのかも知れません。

かつての日本の会社や学校では、掃除をする時間、がそれであったのかも知れません。

 

さて、私はさらに、茶道のお稽古、禅リトリートと全て気づけば禅的活動が増えています。

そしてそれらを手放すどころか活動を「収集」継続しています。

執着を捨てようとして始めたことに執着して、ますます忙しくなる、

しかし終わった後の爽快感は、スポーツにも似ています。

これも人間らしいことなのかなと納得しています。

 

禅の視点を取り入れたセミナーを開始します。是非一度、ご参加ください。

(YK)

 

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