努力はいつか報われる?~女性の活躍を阻む習慣①②~
2018年11月30日
女性の活躍を推進するためには、女性と男性の物の捉え方や味方の違いを理解することが必要です。「女性の活躍を阻む12の習慣(性向)」をご紹介します。
習慣①【自分の成果を主張しない】
女性の皆さんは仕事で何か誉められたとき、どのような反応を返しているでしょうか。
「そんなまだまだお誉めにあずかるような出来ではありません」「●●さんのご指導のおかげです」「いえいえ、私一人ではなくチームの協力があったからです」このような返答をしていませんか。
または昇進の機会や就職の面接でまだチャレンジしたことのないことを「〇〇は出来ますか」と聞かれたとき、何と答えていますか。
「いえ、自信はありませんが、、、、(なんとかやってみます)」「えー、私で大丈夫でしょうか」「ご迷惑かけないように頑張ります」このように懸念を示してはいませんか。
謙虚に答えがちなのは、日本の女性だけに限らないようです。女性はとかく、相手との関係性を大切にします。そこで自分ひとりの成果を主張することを<はしたない>と考える傾向があるようです。「自分のことばかり自慢していると見られるくらいなら、努力を気づいてもらわなくてもいい」と思う人もいるでしょう。というのも、自分を主張しすぎると他の女性たちからも白い目で見られる、嫌われることを分かっているからです。
では男性はどうかというと、誉められれば「ありがとうございます」と返し、次のチャンス(昇進や昇給)を暗黙のうちに示唆することをしています。もちろん全ての男性がそうというわけではありませんが、出来る男性はきちんと約束を取ることを忘れません。
また「出来るか?」と尋ねられたことに対しては、やったことがなくても「〇〇の経験があるので任せてください」と伝える人が大半です。男性にとって「出来ない」と弱さを見せることは恥ずかしいことなのです。
こうしたケースを上司や顧客の立場から見てください。せっかく誉めているのに「いえチームのおかげです」と言われれば「チーム全員が良かったんだな」と受け取られて本人の功績は薄れてしまいます。もしかすると「まだお誉めにあずかるような出来ではない」というのは本心かも知れませんが、それは自分の基準が高いのであって(女性は完璧主義)、相手が誉めてくれているのだから、良い出来だったはずなのです。
また、依頼者の立場からすれば、本人の実力が分からない段階で「自信がない」と言う人より「任せてください」と言ってくれる人のほうが、安心できるし信頼できます。
そして女性は「迷惑をかけたくない」という気持ちが強いので、懸念や心配を男性より多く表現しがちです。
必要以上な謙遜や謙虚は、良いチームを作ることには役立ちますが、自分を認めてもらうためにはプラスにはならないのです。
「ありがとうございます」胸を張って答えましょう!
習慣②【自分が「やったことに」はいつかは誰かが気づいてくれて報われるだろう】
とはいえ、女性は「良い仕事をしていればきっといつかは認めてもらえて報われる日が来るだろう」と信じる傾向があります。あなたにとって仕事で<報われる>とは何を意味していますか。私はクライアントからよく「必ずしも昇進や昇給ではない、皆の役にたてば」という回答を聞きます。
しかし本当にそうでしょうか。自分の将来。やりたいことや理想とする組織の姿を描いたことがありますか。自分が目指していることを自分自身に確認してみてください。それが明解でないと<報われる>基準も分かりませんね。
「一生懸命働いていればそれは尽くしている証拠」そう考える傾向は、個人の人間関係にも言えるかも知れません。
では、ある日、同じように肩を並べて働いている同僚が昇進して、自分は昇進しなかったらどう思うでしょう。がっかりしませんか。やる気を失いませんか。そう、自分のやっていることはPRしないと気付いてはくれないのです。
あなたの会社のどんなに素晴らしい商品でもマーケティングをしてPRしなければ売れないでしょう。
自分が何を目指しいているのか、どのような貢献をしているのか、いつ聞かれても明確に答えられる準備を常にしておくこと、それは結局、組織のなかで安心を与え信頼を勝ち取ることに繋がります。関係性を重んじる女性の働きがいも満たせるでしょう。
*参考図書「HOW WOMEN RISE」Sally Helgesen, Marshall Goldsmith 著
(YK)