奥様でいらっしゃいますか。
2016年2月16日
平日、自宅にいると
セールスの電話が
たくさんかかって来ませんか。
先日も出掛に
「私○○ジャパンの○○と申しますが、
本日は耳よりなご案内です。
奥様でいらっしゃいますか?」
女性のばかにゆっくりと丁寧な声。
この忙しい時間(私にとって)迷惑だなと思って
「いえ違います」
思わずムッと返答しました。
「・・・・ 川邊弥生様では?」
「そうですけど」
「・・・・・」
結局、投資の紹介と言うことで電話を切りました。
そしてネットで調べてみると
やはり、投資詐欺のリストに入っている会社で
その情報を寄せている人たちのコメントに
「ご主人様ですか?とかかって来たので、メイド喫茶じゃありませんと撃退した」
という投稿があり、思わず笑いました。
さて怪しい電話かどうかは別として
この「奥様」「ご主人様」という敬称は
これだけダイバーシティ推進と言われ、
そして家族構成や男女の役割も変化しているのに
依然として使われています。
あいまいに物を言うのが好きな日本人にとって
直接的に名前を呼びかけないことが
好まれるのかも知れませんが
間違えた場合
あるいは私のように自分をその存在として
認識していない人にとっては
かえって失礼な表現です。
英語であれば、名前を呼ばずとも
Ms.やMr.で済ませることが出来ますし、
フランスでは、若い女性に対して使うマドモアゼルより
マダムのほうが敬意を示すとして
マダムと呼びかければ
間違いありません。
言葉は生き物と言われ
時代と共に変化しているのに
こうした敬称は中々変わって行きません。
もしかするとビジネスマナーとして
会社では保守的な表現をマニュアル的に
教える傾向があるからかも知れません。
だから、とっさにそれこそ空気を呼んで、
応用を利かせた表現が出ないのかも知れません。
まあそんな目くじら立てずに
「奥様」でもいいじゃない
スーパーでも「奥さん、安いよ」
でいちいち、怒らないでしょう、
という風にも考えられますが、
でもやっぱり私は「奥様」ではないし・・
講師をするからって「先生」でもないし・・・
たかが呼び方、されど呼び方。
どんな相手か考えて
呼びかけもすることも「おもてなし」の
一歩だと思うのです。