logo

Columnコラム

弊社はレディファースト実施中!

2018年4月30日

アヒルのペア4月はセクハラの問題がニュースになりました。

 

ビジネス上の宴会や接待の場面では特に起こりがちなようです。

一番分かりやすく単純な、女性社員が男性におしゃくをする、料理を取り分ける、という場面を例にあげます。

①女性がサービスをするのが当然だ、女性がサービスをした方が男性は嬉しい、というような場の雰囲気でそうなっているケース ②あからさまに「そうしろ」と上司が言うケース ③また逆に女子力の見せ所と割り切っている女性が自ら「はいはい」とサービスするケース、とパターンは色々です。

①であるとすると風土の問題であり危険信号ですし、②はあきらかにレッドカード。そしてやっかいなのは③です。

そこが「気配り」なのか「女性を売りにしているのか」このところが分かりにくいと、他の女性に害を及ぼすからです。女性のお手本のようにそこでもてはやされたり評価されると、そんなことしたくない女性には迷惑な行為です。あ~面倒ですね、お付き合いの席というものは、楽しいだけというわけにはいかないのです。

 

宴会の席は一例で、まだまだ職場では女性が男性の発言や行動に不快な思いをしていることも分かりました。不快な思いだけではなく深刻な被害ももちろんあるでしょう。

#Me Tooの運動も日本でも更に広がるに違いありません。

あちらこちらで取り上げられる事例を見るうちに日本の根本の課題は、男性自身は悪気がなく無意識に行っていることにあると感じます。

悪気がないのだからあらためようがありません。

そして優しい日本女性も悪気がない男性に対しては「何よこのオヤジ!」と思っても大半の女性が、身に大きな害を受けなければ受け流しています。

身に実害がなければ良いかというと、そうではなく問題の根が深いのは、我慢をしていてそれが「慣れ」になってしまうこと、そしてそれが女性のやる気を下げてしまっていること、にあります。

これは何とかしなくては!

 

そこで風土を変えるためには、ビジネスにおいては、マナーはグローバルスタンダードを薦めたいと思います。

まずは、常にレディファーストから!

エレベーターに先にの乗るのは部下であっても女性が先。椅子を引くのは男性。宴会でおしゃくをするは男性。そう決めて慣れてしまえば、日本人男性は海外に行っても恥をかかないし、女性も気持ちよい。

いやいや、セクハラはそんな形の問題ではないと思われるかも知れませんが、体動や行動はマインドを変えます。マインドが女性を尊重しているのであれば、行動は違っているはず。

だから行動からまず女性尊重をして欲しいのです。

 

かつてフランス人の男性同僚になぜレディファーストにこわわるのかを聞いたことがあります。「女性を尊重しいたわる姿勢が、男らしいから」だと彼は答えました。女性に荷物を持たせて歩いていたり、自分で飲み物をレストランの店員に促しているようなことをさせている男性はカッコ悪いそうです。また高級店では女性は、何か店員にオーダーしたいときは、必ず相手の男性にお願いすることが基本。お水を直接ウェイターに頼むなんてレディのすることではないようです。大切に扱われていないことを示すようなものだから、相手にも失礼なのです。

 

一方、日本では、カウンターのある和食のお店などに行くと、必ず女将や料理人は男性客ファーストです。これは、支払う男性が主役。店主は男性を尊重します。連れの女性は目も合わせてもらえないこともあります。意味が分からない頃は、なんだか男性の附属品、横に置かれた鞄か傘か何かになった気がしました。

相手を尊重するという姿勢が自分を優位に見せる欧米と、相手を仕えてもらうことで自分の位置が高くなる日本。文化の違いです。

よくよく考えると、どちらも女性は付随している存在であることが前提で、平等な扱いではないのかも知れません。きっと欧米でも日本でもマナーも時代を経て変わっていくことでしょう。

まずは世界基準でレディファーストを実践して行きましょう。

 

「レディファーストはまた差別だからあくまで平等に!」という女性も多いでしょう。しかし、まだまだ男性がマジョリティで男性目線で成り立っている日本の組織では、まずは平等ではなく、それでちょうどよい気がします。それに世界水準にしておいた方が、男性も世界で恥をかきません。

「いやいや、僕はちゃんとやっているよ」という男性は多いでしょう。こまめに動いて気配りする若手男性も多いのは事実です。

ただ問題なのは、大人数になったとき、また一対一になったとき、取引先や他企業と一緒の席で相手にその風土がない場合、また経営トップが昔ながらのボスタイプの場合、一斉に古来日本の風習に戻ってしまう傾向が強いということです。

「僕はやっているよ」のレベルではなく、組織全体としてもう変えていこう、という姿勢でなければ全体は変わらないのではないでしょうか。

クールビズのように「弊社はレディファースト実施中」と宣言してみたら、話題にもなるかも知れません。

 

ハラスメントの研修をしている企業は多いし、ダイバーシティも促進している組織も多いし、また新入社員にはコンプライアンスもビジネスマナーもほとんどの企業は指導しています。

なのに、なぜ、とんでもない発言や行動が起きてしまうのか。

必要なのは、社会で他人へのレスペクトとは何かを具体的に確認すること、なのでしょうか。本当は学生時代までに出来ているはずなのですが・・・・

 

実は、ここが変わると今日本の課題の女性活躍推進もかなり進むような気がします。気が付いていないだけで、根は結構深く、それは男女だけではありません。

本当の意味での「おもてなし」そして「忖度」は相手への敬意だと思うのです。

 

まずはレデイファーストで(笑)

(YK)

タグ :

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。