女性の話が一言で終わらないわけ
2025年4月11日
先日、男性の知人に聞かれました。
奥さんに「今日何時に帰るの?」と尋ねると時間を聞いているのに、
どこへ行って何をしてだから何時になると細かく答えてくれる。
時間を聞いているだけなのに、どうして行動を説明するのだろうと思うそうです。
確かに、女性は聞かれたことだけに答えずに前段後段と
話を長くする人は多いように思います。
私の推察ですがその方の奥様は
①ご主人に外出するいきさつについて話を聴いて欲しかった
②早く帰って欲しいと思っているのかなと深読みをして、理由をわかって欲しい。
③自分の外出の正当性を主張したい
というような要素があるのではないかと答えました。
というと、とても保守的なご夫婦の会話のようです。
「それは昭和の女性の話でしょう」と思われる方もいるかも知れません。
しかし、別にパートナー同士でなくても上司と部下、友人同士であっても
令和の時代であってもこういう会話はそこかしこにあるように思います。
例えば会議で意見を求められたときに、意見の背景にあるその個人的な状況を
長々と説明してくれる女性も同じような状況ではないでしょうか。
私もよく研修で、参加目的を聞いているのに自分の組織の問題や個人的な課題まで
長々説明してくれる女性に出会います。
女性の話は長いのです。
しかし、それは相手に配慮して、一方的になりたくないと思う女性の優しさからだと私は思っています。
相手にわかって欲しい、気持ちを共有したい。
その結果、女性の話は長くなります。
女性と男性の特性の違いについて話すと、それは日本人の女性の話でしょう、
と言われることがあります。
しかし、先日、グローバルな外国人が集まる会議に参加してやはり女性の話は長い、
そして開示が多いということを実感する機会を得ました。
ランチタイムに1時間前に初めて会ったばかりの女性が
私の私生活についての質問をズバリしてくる。
そしてそれは私に興味があるわけではなく、実は自分のことを話したいからなのです。
3泊4日の間に、「離婚をして子供を育てる不安を抱える女性」
「再婚の夫の息子を育て上げてこれから仕事を頑張りたい女性」
などなどの悩みを聞くことになりました。
そして直接聞いていなくても他の人が教えてくれるので、
20数名の参加者について情報共有がされました。(笑)
表面ではビジネスライクであるけれど、実はプライベートな事情は共有されていると
かなり親密な関係性が築かれていく。
むしろ日本の方がプライバシーには敏感で、一緒に働く人たちとの間では
こうしたプライベートな共有は避けられどんどん少なくなっている気がします。
女性の話が長いのは、古来から女性が自分と家族の身の安全性を保つため、
周囲との良い関係を築くコミュニケーション力にたけているからだとも言われます。
今のような世界の各地で互いのエゴがぶつかる時代、
個人的な打ち明け話がたくさん必要な気もします。
(YK)
https://www.businesscoach.co.jp/seminar/s190823-coaching-communicatinon.html