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Omotenacism for women女性のためのオモテナシズム

時間は永遠に足りない!

2018年3月19日

砂時計あなたの日々の不安・不満・不足・不便は何ですか?

ある女性リーダ―研修で事前課題として訪ねてみました。多くの参加者があげたのが「時間が足りない」ということ。一人の参加者は「睡眠時間が少なくても働ける人になりたい」とぼやいていました。

私も同感です。しかし、時間は永遠に足りないのだと最近、私は気が付きました。

 

おそらく子育て中の人はきっと、子供が成長してくれたら時間が出来るのに、「あれもやろう」「これもやりたい」と思っていることでしょう。でもそんな日はきっと来ないのです。

私は昨年まで年老いた母と暮らしていました。母の食事を三食用意し、母の病院に付き添い、ヘルパーさんへの伝言ノートを細かく記入し、もちろん仕事もし、ビジネススクールで勉強もし、人付き合いも適当にはし、それでも全然自分では満足できない日々やり残していることばかり。母の世話がなければきっと仕事に専念できるし、読みたい本ももっと読めるだろう、旅行にも行けるだろうと思っていたのです。

しかし、母が亡くなって一人の生活になり、ではサクサクと事が進むようになったかというとそうでもないのです。

 

その理由① 新たに「やるべきこと」が入り込んで来た

これまで多くのことを母を言い訳にしてやらないでいたことが、あらたに「やるべきこと」としてが私の「TO DO LIST」にすんなり入り込んでいました。これは想定外。そして、やれる時間が増えたことで私の中の「やりたい」ことも増加してしまって、結局時間は増えていません。

女性のビジョンメイキングセミナーで良くあることですが、ビジョンが明確になりでは明日か実行するとなるとほとんどの人にとって「TO DO LIST」は増えてしまいます。

ビジョンを作ると前向きになって「盛りがち」になります。実は本当にビジョンが明確になる(大切なことが明確になる)と同時にいらないことは捨てる勇気が必要なのです。女性は一度にいくつものタスクが出来る能力を持っているからこそ、やりたいことも増える一方なのですね。

 

 

その理由② 環境の変化によるモーチベーションの低下

実は忙しいと思っていたその原因こそが自分のモーチベーションの源泉であったということはありがちです。私にとっても母の介護が負担であると同時にその両立こそ自分の存在意義であったのかも知れません。そしてそれがモーチベーションの源泉であったりするのです。これは時間が解決する問題です。

しかし、後になって気が付く、実は大切なことは目の前にあったというのではもったいない。今、本当に自分にとって大切なことに向き合っていることを認識しておくことは重要です。

 

その理由③ 年齢による体力気力の低下

これは完全に想定外でした。気持ちは初めて就職した20代の頃からなんら変わらない意欲でいるつもりなのですが、なんだか動きも反応も思うようには行きません。多くの経験を経て、心は進化していきますが、頭と体は老化しています。アンバランスになっていくのです。

 

最近、日本の労働生産性が他の国と比較して低いことがよくテレビや新聞で議論になっています。平たく言えば、日本人は残業も多く仕事をしている時間が長い割には生み出している成果が少ないということです。

まさに私自身のこと!毎日、休む暇もなく忙しく動いているのは変わりないけれど、時間は加速しているのに自分は減速しているような気がします。これは誰にとっても危険なこと。なぜなら達成できなかったというリストを抱えているほどフラストレーションがたまることはないからです。

 

だからこそ「いつかやろう」「いつかやれるだろう」という思い込みは捨て、やりたいことはすぐ今始めてください。友人のサイコセラピストに毎晩、やれたことを数えるようにとアドバイスされました。やれなかったことを数えるよりやれたことを数えるのは、気分がいい。

そして、本当に大切でないことはやめましょう。

 

コーチングの神様と言われるマーシャル・ゴールドスミス博士は、毎晩、仕事と仕事以外の両方で一日の活動を振り返り二つの質問をすることを勧めています。

問1 その活動(今日時間を費やしたこと)はどのくらい将来に向けてメリットや意義があるのか?

問2 その活動(今日時間を費やしたこと)でどのくらい今日、満足したり幸せを感じたりできたか?

正解はなく、自分が何を大切に感じているかを確認していくと、いらないことが見えてくるでしょう。

 

いつやるの?今でしょ。

未来は今日の延長線上にあるということを忘れないで過ごしたいと思います。

(YK)

参考図書:コーチングの神様が教える「前向き思考」の見つけた方  マーシャル・ゴールドスミス著  日本経済新聞出版社