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Columnコラム

球場のビールの売り子さん

2018年8月12日

ビールの売り子球場のビールの売り子さんの笑顔、素晴らしいですね。

仕事柄、どこへ行っても接客をする人たちをじっと見てしまう私は、先日、久しぶりの横浜スタジアムでビールの売り子さんたちに魅せられました。

酷暑の中たどり着いた席で、一番最初に手に入れたいのは冷たいビール。

荷物を置くとすぐに視線はビールの売り子を探します。ゲームが始まる前は、もう大勢の売り子さんたちが出ていますが、欲しい人も多いわけで視線のキャッチボールとなります。そんな時、すぐにこちらが目に着く人、そしてこちらの視線を受け止めてくれる人は、決まって満面の笑みで視線が上に向いています。

にっこり視線を受け止めて、近づいてくるまでの間、女性の私でもビール待ち遠しさもあるけれどなんだかドキドキ。

そばに横向きで膝まづくと、お金を取り出すのにもたついているこちらを後目に手際よく人数分のビールを注いていき、全員分終わるころにはこちらのお支払いの準備も出来ているから、受け取るとにっこり。プロフェッショナルだなあ、と感心。あんな重たい物を背負いながら汗をかきながら、華やかな笑顔でいられるのはあっぱれです。

 

彼女たちの接客については、色々なTVや雑誌などでも取り上げられていますからご存じの方も多いでしょう。

笑顔でお客様との関係を瞬時に構築すること、何より楽しんで働くことが成果につながると、彼女たちは認識しているそうです。

 

今回私は観察して「笑顔」以上に彼女たちの第一印象を決めているのは「アイコンタクト」だと感じました。

大勢の人の中に入る場合、「笑顔」より「いかに相手の視線を捕えようとしているか」のほうがこちらへのアピールを感じます。

 

売り子さんの中には、疲れてしまっているのか下を向いてしまっている人、一人のお客様が終わるとそのまま通路を下ってしまう人、など視線を合わせようとしていない人もいます。

人と人との出会いは、まず目が合ってそこから笑顔になって「感じがいいな」ということになるのですから、目が合わなくては関係は始まりません。

そしてビールを探していて、そこら中に売り子はいるのに、誰も気づいてくれない悲しさ、やっと気が付いてにっこりしてくれたときの嬉しさ。最初に「気づく」ということから第一印象は始まります。

そしてやっと探して気づいてもらってから「笑顔」で接客されるよりは、「笑顔」で探してもらえてからの接客のほうが数倍テンションは上がります。

 

笑顔では間違いなく評価の高いCAとの共通点を考えてみましょう。

どちらも大勢の席に着いたままのお客様を相手に通路を行き来しています。

CAは物は売らないけれど、様々な要望を抱えているお客様を相手にしています。感じが良いCAはどのお客様にも目を合わせようとしています。呼ばれてから笑顔で応えてもそれは当たり前のこと。「目を合わようとしている」ことは、「何か御用はありませんか」という積極的な意思表示です。大勢いるのに一人一人の顔を見てくれているというのは、一人一人をお客様として認識している証拠です。

そして座席についているお客様は、無意識に通路を行き交うCAを比較していますよね。

「『キ●●』は好きではないけど感じがいいから頼んじゃおう」なんてことも起きる、野球場のビールの売り子さんと似ていますね。

 

 

考えてみてください。目が合わなければサービスは始まりません。

目と目があったら恋の始まり、だけではなく、ビジネスの始まり!

 

しかし、これは日本人が苦手とすることですね。

夏休み、色々な場所へ出掛ける方、是非、アイコンタクトの練習してみましょう。

サービスをする側でなく受ける側であっても、恋かも知れないしビジネスかも知れないし、きっとわくわくすることがあるかも知れません。

(YK)

 

 

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