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Omotenacism for women女性のためのオモテナシズム

どっちへ行っても同じこと?

2019年11月10日

どこへ行ったらいいの? 「どっちへ行きたいか分からなければ、どっちの道へ行ったって同じこと」

ルイス・キャロルの童話、不思議の国のアリスの中で、森に迷い込んだアリスに木の上から猫が冷たく言い放ちます。

百貨店で開催中の不思議の国のアリス展へ行って、この言葉を思い出しました。ルイス・キャロル、なかなか鋭い。

 

私はどうしてもコーチングの原則に従って、ビジョンや目標を明確にすることが大切だと人に勧めます。どちらへ行きたいか決めなければ、道はわからない。目標がなければやるべきことが分からないからです。

しかし、現実にはビジョンを持っている人、また目標を見つけてそれに向かって働いている人のほうが少ないと感じています。

 

女性にも働き蟻の法則が当てはまると感じています。

働き蟻の法則とは、2割が一生懸命働く蟻、6割がそこそこの蟻、2割が働かない蟻、という説です。女性も2割が目標に向かって努力している人で、その他大勢のほうが圧倒的に多いのではないかと思います。

そして、これを読んでくださっている方や私のセミナーに来てくださった方はそのトップの2割に入る方だと思います。自分に問題意識を持ってくださっているわけですから、自主的に働きたいという意思を持っている方だと思います。

 

ところで、この週末、ボランティアで横浜にする在日中国人の小学4年生の女の子の宿題を手伝いました。神奈川県の地図を等高線に沿って色を塗っていく作業です。色を塗りながら、おしゃべりをしたのですが、なんと彼女は来日してもう4年も経つのにどこにも行ったことがない。江の島も鎌倉も横浜からは近いのに知りません。唯一、行ったことがあるのは林間学校で行った宮ケ瀬ダムだけでした。

毎日、夜遅くまで働いているママとパパの帰りを横浜のマンションでお手伝いしながら待っているので、学校と家の往復だけで自分の住む町から出たことがないのです!だから、塗り絵も色を塗るだけで、興味がわきません。

そんな状況でどうしたら勉強するモーチベーションを上げられるのでしょう。経験や体験が限られているのですから、将来への夢は描きにくいでしょう。

 

さらに、中三の受験を控えた在日外国人の子供たちも、日本語が覚束ないが故に先生はチョイスも与えず誰でも合格できる「定時制」を勧めるそうです。もちろん、塾へ通える余裕があれば解決する問題です。彼らは言葉に関係のない数学は得意なのですが・・・

「身の丈にあった」場所、を強制されてしまう悲しさ。残酷だなあと思いました。

そう思うと、将来の夢が描けない、なりたいものがわからない、などと言っていること自体、贅沢な気がします。むしろ恵まれているから、欲しいものが分からなくなるのかも知れません。

 

私たちは強制労働をさせられているわけでもないのに、自分で自分に限界を設けてしまいがちです。

自分次第で主体的に道を選ぶ自由と権利があることをもう一度思い出しましょう。自分が来年実現したいことを考えるにはそろそろ良い時季です。

(YK)塗り絵神奈川県 (2)

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