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Omotenacism for women女性のためのオモテナシズム

起業家女性に見る本物の女子力

2018年7月6日

women_imgいつも主に企業で働く女性を念頭においてこのコラムは書いていますが、実際には私の周囲には自分一人でビジネスをしている女性が多くいます。

自分で事業を立ち上げている人もいれば、資格を保有して独立している人や個人事業主の形で何かを教えたりという人もいます。

私もその一人ですが、時折、周囲のそうした女性のことを考えていると、とても愛しく心強く感じます。

 

幸いなことに私の周囲には、業種は異なっていても、課題を共有したり知恵を求めたり、励ましあったり、積極的に自分の課題を開示したりする女性起業家たちが多くいてくれます。

新しく商品を開発した、顧客開拓をしたい、広告媒体に悩んでいる、などなど課題はことなりますが、共通するのは自分のビジネスに熱い想いを持っているということです。

そして、これが大切なことなのですが、会社員と異なり、頑張らなくてはお給料が自然には入ってこないという強い危機感です。

自分のお給料だけではありません。スタッフや協力業者、税金はもちろん家賃やPCのメンテナンスまで毎月、必ず生じる支払をどう払っていくのか、日々、動き続けなければ心配が絶えないということです。

 

これは女性だけの問題ではなく、起業する人であれば共通することです。

しかし、起業した男性の多くは実際の苦労は分かりませんが、「ビジネスがうまく行っている」ように見せるプラスの表現をします。

それは「自信がない人のところにビジネスは来ない」という刷り込みがされているからだと思うのですが、女性ははったりは苦手です。

かくいう私自身がいい例で、上手くいっていないことを上手くいっているかのように見せることは苦手です。そのうえ、女性は謙虚ですから上手くい言っていてもついつい謙遜してしまいます。それではいけないと分かっていても、なかなか虚勢は張れません。

しかし、一方、虚勢は張れないけれど悩みを開示することは得意なので、他人から良いアドバイスやご縁を頂くことは多くあります。

そしてまた「好奇心旺盛におせっかい」をやいてくれる女友達が周囲に多くいることは、幸運だと思っています。

 

知人女性の一人に、他人の必要としていることを聞き取ると、自分とは関係ないことなのにその課題解決に役立つ人やことを紹介しようと懸命に考え動く、経営者女性がいます。

また、ある女友達は私について問い合わせをされたときに「もう最上級に褒めておいたから」と応援してくれます。

またある知人女性は、他の人が何かを必要としていると察知すると頼まれてもいないのに、極力自分のネットワークの女性を紹介しています。

こうした女性たちは、自分が起業をして苦労をしているからこそ、友人知人の苦労が分かりそれに役立ちたいと「利他」の思いで動く女性です。

自分でビジネスをしていれば誰でも24時間忙しいけれど、その中で、何か他人にも回せることがないか、考える余裕のある人は成功する人ではないでしょうか。

自分ひとりが抜き出て成功すればよい、という競争の原理ではなく、皆で成功したい、この思いが女性の強みだと思います。

目の前の自分のことだけに没頭する、ことは大切です。自分の頭のハエも負えないのに、、と言われるかも知れません。

しかし、女性の特性は周囲に対して配慮出来る脳の働きにあります。だとすれば、女性同士が互いのビジネスを助け合えば、さらに豊かな社会になりそうです。

 

よく会社員の女性に「独立をしたと思っている」と相談を受けることがありますがたいていの場合、私は勧めません。

「本当に大変だから。会社員の比ではないから」というと、「優雅にやっているように見えますが」と言われるのですがとんでもない、24時間不安が絶えません。

しかし、同時に夢やアイデアも実現できる可能性も持っていて、それは楽しんでもいます。

実際、会社員をやめて頭痛と肩こりがなくなったことも事実です。

それは「誰かのために」「誰かに言われて」やることがなくなったからかも知れません。

自分のためにはもちろんですが、自分ひとりだけではなく、周囲のために、共に幸せになるために働くことこそ、本物の「女子力」だと思いませんか。

(YK)

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