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Omotenacism for women女性のためのオモテナシズム

男女の役割

2019年8月9日

天使になった私今、小泉進次郎議員とフリーアナウンサーの滝川クリステルさんの結婚でマスコミが大騒ぎをしています。

そんな中で気になるのが、「これでやっと彼も一人前になれた」だとか「子供が出来て家庭が出来ると国民の気持ちがよりわかるようになるだろう」とか言う世間の発言です。政治家だけではなく街頭インタビューでもそのようなコメントが聞かれます。

自分が経験しなければ他の人の気持ちが分からないようでは政治家にはそもそも向いていないだろう、プロフェッショナルではないだろう、と突っ込みたくなります。

 

女性に対しても「代議士の妻として適任」というコメントや逆に「代議士の妻ということではない生き方をして欲しい」というコメントが行き交っています。

「〇〇の妻」という時代はまだ続いて、そこからは結婚と同時に担う女性の役割が想像されます。

滝川クリステルさんくらい有名人なんだから「フリーアナウンサーの夫」としてどうなんだ?というコメントは聞かれても良さそうなのに、聞こえてきません。フリーアナウンサーが特定の政党の人と結婚をすると制限される活動も発言もあるかと思うのですが、そんな心配をする人はいないようです。

もっともこの二人は世間の思惑で動くような人たちではなさそうですが。

 

女性の特性、男性の特性について、私はこのコラムでも取り上げているわけですが、「特性」であって「役割」ではありません。

仕事においてはもちろん、家庭においても役割はそれぞれが決めればよいことですよね。このカップルだけでなく、職場のカップルに対しても放っておいてあげたいと思います。

悪気はないけれど「妻が家庭を守る」という知らず知らず本人すら無意識で持っている上司や周囲の固定観念が、男性の育休を阻んでしまったり、もっと働きたいと考えている女性のやる気を後退させる要因にもなりえます。

職場の空気を作ってしまっているかも知れません。

 

そして自分自身がその固定観念に縛られている場合もあります。

もしこのコラムを読んでいる女性が「妻だから、母だから〇〇すべき」という想いをほんの少しでも持っているとしたら、パートナーやお子さんに尋ねてみてください。「自分に期待している役割はなんですか?」と。

自分が固定観念に縛られていませんか。

 

ところで、私はボランティアで外国人の子供に勉強を教えています。先日、中国人の小学生の女の子が「先生の若い頃の絵を書いてあげる」と言ってウェディングドレス姿の天使の絵を書いてくれました。そして「先生、だんなさんはどんな人?」と聞かれ「先生にはだんなさん、いないのよ~」と答えると悲しそうな顔で返答につまり、「寂しくないの?」と言われました。

子供にとっても当然だと思っていること、世間のハードルは結構高い(笑)

(YK)

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1 件のコメント

  • 江田留実 より:

    先生、ご無沙汰しております。
    なぜか、今回のメールだけ「迷惑メールフォルダ」に入ってしまったため、先ほど気づいて、拝見しました。

    中国では、一般的に27歳過ぎても結婚していない女性を「剩女」(近年できたネット用語ですが)と呼ぶことがありますが、「剩女」とは残った女、余った女というような意味合いで、負け組のようなニュアンスも含まれています。中国の子供は小さい頃から、”女は結婚すべき、結婚しないと負け組になる”ような観念を植えつけられているように感じますね。
    日本に比べて、中国は女性の出世や女性の政治家が多くても、女性は結婚して子供を産む”役割”を持っていると世間一般的には思っているではないでしょうか。そして、女性の私たちも、植えつけられていた観念がどこかで働いて、なんとなく結婚と出産を選んできた部分はあると思います。
    日本ではどうでしょうか。日本人の女性友達は「子供を旦那に預けて、友達と飲みに行くのは悪いことをした気がする」と言ったことがあります。「女性は子供の面倒を見ていないと母親失格」と思っている人は少なくないですよね。
    色々考えさせられます・・・

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