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Omotenacism for women女性のためのオモテナシズム

歳を重ねて分かること

2017年12月27日

影今月は女子大に伺う機会がありアンケートを取ることが出来ました。

対象者は19、20才の大学2年生でまだ幼さが残ります。

【女性に生まれて得をしていると思いますか】との問いにYESが80%。どちらとも言えないが20%。

得をしているとあげた学生は「何かと女性だからとおまけをしてもらえる」「オシャレや楽しいことが多い」という理由をあげています。

【尊敬する人はいますか】という問いには90%がYESと答え、ほとんどが「母親」を上げていました。

その理由は、「シングルマザーで育ててくれているから」「仕事で頑張っているから」がほとんどで母親の努力はしっかりと観察しています。

そして【一番影響を与えている人は】これは90%が「母親」でした。

娘への母親の影響は大きいのですね!

女性が女性の未来を作っていることを、改めて感じました。

 

講義が終わってからの懇親会ではもっとざっくばらんに話を聞くと、彼女たちの一番の関心はやはり将来の仕事と結婚です。

そして私への質問の多くが「働いていて辛いことはありませんか」「いじめられませんでしたか」「〇〇をしたいけれど辛そうだから迷っています」と、踏み出すことへの不安ばかり持っているようです。将来へのネガティブな情報はどこで得ているのでしょう。

もしかすると働く母親の姿から感じていることなのでしょうか。

そして、インターンシップ先では雑用をさせられたことに「いじめられた」と思い込んで不平を募らせている学生もいました。

「いじめ」に関して過剰反応をしているのは、自分自身を「かわいい」「大切だ」と強く思っているからなのでしょうか。

 

また「私は将来、〇〇業界へ進みたいけれど、母親は金融に行けというので。。。」「親は公務員になって欲しいという」と夢を描いているのに、周囲に影響を受けて尻込みしている学生も多くいました。

いつの時代も親心。娘には安定をさせたいという思いを親たちは伝えているのかも知れません。

私自身も気づかないうちに母の影響は受けていたと感じます。しかし、そこは時代が違います。私の世代では「果たせなかった夢を娘に託す」というケースが多く、それは娘の背を押す強い力となっていました。しかし、今の時代は「失敗をさせたくない」という思いが親心なのでしょうね。

 

彼女たちは大学の授業が終わったら「お金は使いたくない」のでなるべく早く家に帰り、TVドラマを観るのが楽しみで特に「相棒」「ドクターX」が好きだそうです。

先生に聞くとそのドラマが好きな理由は、勧善懲悪で正義が勝つと安心するのではないかという話でした。

うーん、大丈夫でしょうか。

社会に自分に優しいことばかりが転がっているわけではない、正義が勝つとも限らない、そんな時に柔軟な折れない心で対処できる強さを彼女たちは持てるのでしょうか。

 

私はこのコラムやセミナーで、私自身が経験した失敗を語ります。

先日、例として私が上手くいかなかった人間関係の話をした際に「どうしてそれに耐えられたのですか」という質問を受けました。

私には考えたこともなかった問いでした。答えるとすれば「乗り越えなければ先に進めないから」でしょう。

 

辛いこともあれば、喜びもある。

そしてそれは年齢を重ねたから分かること。歳をとるのも悪いことではありません。

(YK)

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