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Omotenacism for women女性のためのオモテナシズム

出来る女性のファッションは清・楽・艶

2018年5月31日

皆さん、日々、仕事へ来ていく服はどのように選んでいますか。悩みませんか。服選びを戦略的に考えていますか。西さんスタイリング

先日、スタイリストの先駆者であり現在もご活躍の西ゆり子さんをゲストにビジネスウーマンのための「イメージアップの技術」を開催しました。

西さんは、数々のドラマや映画のスタイリングで有名な方ですが(それ以外にもたくさんご活躍ですが)少し前に女性の間でヒットしたNHKドラマの「セカンドバージン」の鈴木京香演じるキャリアウーマンのスタイリングをなさっています。

今回は、そのドラマの鈴木京香さんの衣装選びを例に、ビジネスのシーンでの着こなしのポイントを伺い、その後、具体的にビジネスシーンで何を着たら良いかご指導いただきました。

 

西さんが強調されたポイントは3つ。

「清」まず洋服はきちんと着る。清潔であること。ボタンが取れたままにしない、服にはアイロンをかける、連日同じ服を着ない。

「楽」仕事をしているからと言って楽しくないのはダメ。一日何時間も過ごす時間なのだから、自分が楽しい服を着る。とはいえ、色々とビジネスでは制約もある場合には、ひとつだけ自分が気分が上がるようなものを身に付ける。お気に入りのアクセサリーをつけたり、好きな色を選んだりして気持ちを上げる工夫をする。

「艶」女性であるということを忘れない。コンサバが基本でありながら、女性らしさをどこかに出す。そして、自分のきれいなところ(自信のあるところ)は見せ、きれいでないところは隠す!(笑)

もう恋愛はしません、というような宣言をした服装はダメという言葉には笑いました。

 

以上を踏まえて、自分のポリシーを決めるとその人らしさが出るそうです。

私はいつもスカートしか履かない、とか常にノースリーブにジャケット、とかいうような方針を持つとその人らしさが見えてくるそうです。

服が毎回、違うイメージだと、その人の個性や生き方が伝わらないのでしょうね。

前述のドラマの中で、いつもスカートの主人公が一度だけパンツスーツのシーンがありました。それは主人公が女性の上司を怒らせお詫びに行くシーンでした。

相手が女性の場合、「艶」は消す、という法則で選ばれたスタイルだそうです。TPOだけではなく、さらに相手がどのように自分を受け取るのか心理戦でもあるわけですね。

「相手を考えて戦略的に洋服を選ばなきゃだめなのよ」との言葉に納得でした。

 

もうひとつ頂いたアドバイスは「服は名刺。ワンランク上の服を思い切って着ること」

ユニクロならザラ、ザラならその上、というように一つ今より上の服を着ることで、上昇志向を演出する。

それは相手へのアピールのみならず、自分自身の覚悟を示すことだそうです。確かに良い物を着ていると思うと、自分の中に自信も沸いてきます。

どこへ行っても大丈夫という自信は、仕草や態度にも表れます。

そして、それを着こなす。

腕まくりをしたり、ボタンを開けたり、仕事をしますよ!と分かるスタイリングをする。西さん打ち合わせ

 

ファッションより大切なことはたくさんある、と考えるビジネスウーマンは多いでしょう。

ファッションよりお金をかけたいことは他にある、という方もいるでしょう。

でもね、人は見た目で判断されるのです。

第一印象は見た目が55%というメラビアンの法則はビジネスマナーで習った方は多いでしょう。

そして、「ほとんど瞬時に決まる第一印象はその後の中長期的な評価の正確な指標となる」*という調査結果もあるそうです。

だとすると、本気で仕事をしているなら、ビジネスで成功したいと考えるのであれば、おろそかには出来ません。

ワードローブ見直してみてはいかがでしょう。

(YK)

*参考図書: 「権力」を握る人の法則 ジェフリー・フェファー著 日本経済出版社

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あなたが謙虚すぎるなら

2018年5月7日

優先席例えばGWや週末に家族やパートナー、友達と食事へ出掛けたり、旅行をするという話になった場合、あなたはどこまで自分の希望を主張できますか。

 

私は交渉が苦手です。特に仕事においては苦労します。一応社長の身としては致命的だと思っています。

しかし、男性が中間に入ってくれるときはさほど問題はありません。というよりかなり自分自身で行った交渉より有利にことが運びます。私だけだとどうも下手に出てしまい、内心思っていた条件を言い出せないこともあります。これはなぜなのでしょうね。

やはり男性は説得力があるのだろう、私が交渉力が弱いのだろうと考えていました。

しかし、先日、女性から仕事の依頼を受けたとき「こんなことまでお願いしては悪いですよね、、、」とお客様なのに、こちらが対価として当然するべきことなのに、とても謙虚で遠慮がちな人に会い、あら、この人も私と同じタイプなのかしら、と苦笑いをしました。

 

ちょうど、そんなとき、カーネギーメロン大学の経済学者リンダ・パブコック氏の調査について本で読みました。

それによると、アメリカにおいてすら一般的に同レベルの学歴や能力の男女の場合、女性の給与のほうが男性と比較して低い傾向があるそうです。そしてその原因は、男性と女性にお金をもっと要求しようという意欲にかなりの違いがある、からだそうなのです。

日本においても男女の賃金格差は指摘されていて、その原因は職位や勤続年数の違いにあると言われていますから、要求の意欲だけでは語れないのかも知れません。

とはいえ、私が外資系企業に勤務していた時のことを考えると、確かに昇給交渉時、男性社員は明確な希望年収を伝えてくる人が多くいました。女性は「お任せしますが考慮してください」というようなオブラートに包んだ表現をする傾向はあったように思います。

確かに女性はお金に対する交渉は得意でないのかも知れません。

 

 

パブコック氏は、男女に同じ条件で、自分のために賃金交渉をさせる実験をしたそうです。男性被験者のほとんどが女性より良い条件を得ることが出来たそうです。

しかし、他人のための賃金交渉をさせた場合は、男性被験者も女性被験者も交渉の結果に差はなかったそうなのです。

つまり女性は自分のためのお願いごとが苦手だけれど、他人のためにはお願いごとが出来る傾向があるのです。

つまり「女性は控えめで優しいもの」という一般的な期待を裏切りたくないため、積極的な交渉が出来ない、しかし「女性は思いやりがあり他人を支援する」という期待があるので、他人のためのお願いごとには頑張る傾向がある、ということではないかとその調査結果は分析されています。

 

皆さんはいかがでしょうか。

そういえば、私のセミナーにいらっしゃる女性も「私のことは良いのだけれど、部下がかわいそうだから部下のためには主張する」というような意見をよく耳にします。

また、もうひとつ交渉がうまく行かない理由としては、「相手の立場や周囲のことを考えて自分が我慢する」ということもあげられます。会社の状況や同僚との比較をして「あの人も頑張っているのに私だけが要求しては申し訳ない」というようなケースもあるでしょう。

 

人間関係を重視する女性の特性です。

しかし、全体を考えたとき、自分(女性)の未来は次に続く人のために自分が作るのですから、自己犠牲だけではなく自分のこともきちんと主張し前例を作ることは大切です。

昨今、社会で騒がれている上司や取引先のセクハラも、年齢や経験を重ねると「まあ仕方ないか」と我慢しがちですが、それは大人の対応ではなく、後進を考えたときにはやはり言うべきことは言うことが未来への問題解決につながります。

 

何度もお伝えしていますが、男性はステップ思考。ステップ思考の人は、一つ一つ物事に対峙しその結果を自分の成果として主張出来るし、上手くいかない場合は状況が悪いと考え自分を責めることはしません。全体を網の目のように眺めて状況を察知するウェッブ思考の女性は、全体の関係性を配慮し物事を進めていきますが、少しでも気になる点をみつけると尻込みしてしまいます。

どちらも大切なことですが、あえて女性は少しだけステップ思考に傾いて、自分の成果を後ろめたくなく遠慮することなく主張してみましょう。

自分を優先することが、何より周囲の人のためになる!と思ってもいいでしょう。あなたが謙虚すぎるなら。

(YK)

 

参考図書:

GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代  アダム・クラント著 三笠書房

なぜ女は男のように自信が持てないのか   キャティー・ケイ&クレア・シップマン著 CCCメディアハウス

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