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Omotenacism for women女性のためのオモテナシズム

職場に花を咲かせろと言われても・・・

2017年3月31日

職場の花毎月行っている女性対象の公開セミナーには

自ら手を上げて参加する方と

上司の指示で参加する方がいます。

セミナーの冒頭で「上司」「同僚」「自分」からの期待を考えてもらいます。

上司から言われて参加したという方に上司の期待を聞くとよくあげられるのが

ムードメーカーとしての役割です。

「職場の雰囲気をよくして欲しい」

「明るく振舞ってモーチベーションを見せて欲しい」

「人を育てて欲しい」

などなど。

ある方は「もっとにこやかな顔をしろ」と言われたと話し

仕事はきちんと成果を出しているのだから、、と不満を見せていました。

成果だけでは十分ではなく、女性にはチアリーダーの役割を求めている上司が

まだまだいるようです。

もっと言えば、「職場の花」が管理職になったら

花咲かおばさんになることを期待されるのでしょうか。

 

 

こうした期待に居心地の悪さを感じているのは

たいていが仕事をプロフェッショナルにとらえている女性です。

特に研究職の女性や職場での成果目標が明確である立場にいる方は、

自分の役割をきちんと行い、成果を出しているのだから

リーダーになったからと言ってそこを期待しないで欲しいというのが本音です。

「やることをきちんとやっているんだから、それ以外に何が必要なの」

そう思って当然です。

確かに、男性リーダーであったら「もっと笑顔で明るく振舞え」

などとは言われないでしょう。

 

 

考えてみると、女性は子供の頃からそのような期待を寄せられて育っています。

特に男女共学の学校であれば、女の子はやんちゃではなく従順で周囲へ優しさを示すことを

奨励され、勉強を一生懸命やっていれば褒められます。

どうも、企業で働く女性に聞くと、まだこの期待は学校を卒業してからも女性に対して向けられ続けているようですが

それに加わって自分のことだけではない、他の人も育てたり雰囲気をよくすることまで加わります。

(逆に女子だけの学校で育った女性には女性の役割は違和感があるのかも知れませんね)

またその上に、企業で働くには、論理的であったり戦闘的であったり、攻撃的に意見を交わす力も求められます。

社会におけるジェンダーの不均衡の種は小学校時代の教室でまかれている、と

米国の報道記者のキャティー・ケイは言います。*

驚くことに、日本だけではなく、多くの国の管理職の女性が相反する期待に戸惑っているようです。

 

女性であるからと言って、一人一人が異なります。

どうも一人の女性に全てが期待されているように感じます。

成果以外の期待をリーダーシップという名前のもとあからさまに期待をする上司と

(だってリーダーシップとは職場に花を咲かせることではないでしょう)

また期待に応えなければと敏感に感じすぎてしまう女性自身の特性、

双方がやっかいな課題です。

 

とはいえ、社会はやはり学校の延長ではありません。

一生懸命成果を出している、だけでは十分ではないのです。

てんこ盛りで寄せられる期待を理不尽と感じているだけでは双方に進歩がありません。

そこでもう一度考えて頂きたいのが、ドラッカーの5つの質問です。

1.私の使命は何か

2.顧客は誰か

3.顧客の価値は何か

4.私の成果は何か

5.私の計画は何か

 

職場は学校ではありません。

一所懸命勉強だけしていれば、褒められるわけではないのです。

自分が社会で使命を達成するためにすべきことは何なのか。

自分自身への期待は何なのか、

そう考えた時に、自分自身が変わらなければならないことは多いにあるでしょう。

他人の期待をただ受け止めるのではなく、

その期待のそこにある本当の目的、自分とも共通する道を探したいものです。

また、期待を感じたら自分へのフィードバックとしてそれを確認する作業、

これが自分を旬にし続けるために必要です。

 

全部を満たすことは誰だって出来ませんが

足りない点は何か、それを補うことは何か

相手の期待を知ることは自己変革への重要なヒントです。

YK

*「何故女は男のように自信をもてないのか」キャティー・ケイ&クレア・シップマン著

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誰がやるの?自分でしょ!

2017年3月1日

Vision 葉書

3月の目標はこの絵葉書の裏に。

2017年も2か月が過ぎもう春ですね!

今年の目標や決意は着実に実行出来ていますか。

前回、才能よりも継続ということを書きました。

継続のコツは、必ず書くこと。

 

私は、年間のビジョンを気に入った絵葉書に書いて

デスクの上に置いています。

そして、それとは別に、毎月、

行動変革目標5個と達成目標5個をきれいな絵葉書の裏に書いて

ベッドサイドテーブルに置いて寝る前に確認しています。

この方法は、最近始めたのですが、

堅苦しいチェックリストより私には効果的です。

書いたことは言霊になって、自分に響きます。

 

例えば、先月の行動変革目標に「倹約する」がありました。

(今更、そんなレベルとはお恥ずかしいですが)

先日、ブランドのファミリーセールで素敵なジャケットを発見。

しかも70%オフ!

手に握りしめていたのですが、最後に会計をする時に

「倹約する」と書いた自分の字が頭に浮かび・・・

ジャケットはハンガーに無事、返却されました。

 

そんな小さな目標は何も書かなくても、

と聡明な皆さんは笑うかも知れません。

でも、そんな小さなことだから、意識しないと出来ないのです。

 

私は、セミナーや研修でアクションプランや目標の設定をお手伝いしていますが

私のセミナーの参加者は皆さん、優秀なのでカッコいい表現で色々と書いてくださいます。

「部のコミュニケーションの活性化を図る」

「部下育成を徹底する」

日本語はつくづく受動的な言葉だなあ、と思います。

主語なしで通じるのですから。

そこで、「誰がやるのですか」と尋ねると

沈黙になります。

「部下にやらせなければと思うのですが・・・」

という答もあります。

何度もお伝えしているのですが、自分は変えられるが他人を変えることは出来ません。

「あなたは何をするのでしょうか」

と尋ねると、答えが出てこない方が多くいます。

自分の行動に落とし込むことは難しいのです。

 

もっと大きなビジョンについて考えてもらおうとすると

「家族と幸せに楽しく笑顔で暮らしていたい」

よくわかります。

でも幸せな状態ってどういう状況でしょうか。

漠然としていますよね。

そのために今、何をあなたはしなければならないのでしょうか。

となると、答えは中々出てきません。

 

そこで、こんな質問を自分自身にしてはいかがでしょうか。

「今日一日、私はチームのために最大限努力をしたか」

「今日一日、私は家族の幸せのために最大限努力をしたか」

「今日一日、売上目標達成のために最大限努力したか」

そう考えると日々、やるべきことが見えて来ませんか。

能動的に、日々の積み重ねが未来を作る!

春を迎えて、充実した3月となりますように。

 

参考図書;「トリガー自分を変えるコーチングの極意」マーシャル・ゴールドスミス 日本経済新聞出版社

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