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Columnコラム

時は金なり~スピードとサービス~

2016年8月28日

20160828_185102 (1)香港人はせっかちです。

とにかく物事を進めるのに、雑だけど速い。

先日、香港で、ATMカードを紛失してしまい

再発行をするためお昼時の銀行へ行きました。

大した金額も入っていないので気にもとめず放置していたので

きっと手続きに時間かかりそう、と覚悟して行きました。

昼休みなので少し混んでいましたが

待つこと5分、その間2回も案内係が待たせてすみませんと

声をかけてくれました。

そして順番が来て、用件を伝え身分証明のIDカードを渡すと

窓口のテラーは

「じゃあ古いカード止めるからサインして」

とPCから私の記録が既に書かれた用紙をプリントし差し出します。

何も自分で記入する必要がありません。

しかし、ちょうど、システムが故障中だと言われ嫌な予感が・・・

ところがテラーは、

「カードが今、発行出来ないので近くの支店に行って頂くか、

明日、自宅に郵送しますがどちらがいいですか」

と即座に聞いて来ました。

「えっ?自宅って日本なんだけど?」

「日本でもいいですよ。住所はここですね」

とまたPC上の記録を読み上げます。

ということで、私はなんの記入もする必要がなく、

自宅へ送ってもらう手続きは5分足らず。

速い!

 

つい先日、別件で日本の銀行へ行った時のこと、

何かの手続きに自筆で住所を記入し、名前はともかく住所に振り仮名までふらされ、

印鑑の確認があり、時間がかかること!

信頼、信用、正確

が日本のサービスの価値観であるとすると

香港のサービスは

スピード、効率、柔軟性

に価値観を置いているのでしょうね。

そこには、国の背景や国民性が見えます。

様々な国から来た多様な文化と価値観の異なる人達が

狭い土地に密集している香港。

多少の間違いは織り込み済みで

とにかくスピ―ティに手際よく合理的に対処していくほうが

全員にとって良い結果を生むとしているのです。

そもそも香港は、最近はやや揺るぎがちではあるものの

世界の金融センターとして日本よりはるかに銀行の利便性は進んでいます。

平日は銀行は夕方まで開いているし、土曜日も15時までオープンしています。

企業でなく一般にも小切手が習慣化されているので送金も楽です。

 

一方、日本は銀行の待ち時間が長い。

何かと銀行口座の引き落としを勧められますが

引き落とし手続きにはまた、印鑑を押したり細かい書類を書いたり。

丁寧だけれど、こうした手続きに手間と時間がかかりすぎると思うのです。

ネットバンクだって、誰もがPCにすぐアクセスできるわけではありません。

先日も郵便局で住所を県から書けと言われて、

郵便番号は何のため?と思ってしまいました。

間違いないようにとの慎重さが

実は客側ではなく受け手側の手間を省くためのことも

多いのではないでしょうか。

住所の振り仮名なんて調べれば分かるでしょう。

客の時間を尊重する。

丁寧に間違えないもいいけれど、

日本のサービスに取り入れるべきポイントであるように

感じています。

(YK)