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Omotenacism for women女性のためのオモテナシズム

尊敬されるより好かれたい

2017年5月30日

女坂は途中で曲がって休み休み

先月、久しぶりに以前勤務していた会社に顔を出すことがありました。

たまたま用が出来たからなのですが、

退職して以来のこと、嬉しいよりも恐る恐るの気持ちで訪問しました。

というのも私の中では、管理職としてもっと社員を守ってあげるべきだった、

部下や他の部の社員に対してももっと出来ることがあったはずなのにとずっと後悔の気持ちを抱えていたからです。

今でも親しい部下はいるものの、きっと私が頼りなかったと不満を持っている人も多かったに違いない・・・

私は上の人ばかりを見ていたのではないか・・・

実は、そんな思いをずっと胸に秘めていました。

現在、他人にリーダーシップを説くような仕事をしているからなおさらです。

自分のいたらなかった点がよく見えています。

もちろん、成果を出したことも貢献したこともたくさんあるのですが、自分の経験からも部下はそんなことは見えていないことが多いもの。

あまり良い部長でなかったと思っているだろうなあと不安でした。

ところが、会社へ行くと、次々と私のほうが忘れかけていた人まで懐かしそうに声をかけてくれて近況を自ら語ってくれます。

家族の話までしてくれる人もいました。

なんだかとても意外で気が抜けました。

なーんだ、私が思うようなこと思っていないのかも。

彼らのなかではもう過ぎてしまった時代のこと、働いていれば互いに葛藤もあるけれど今は一緒に苦楽を共にした記憶になっているようでした。

 

 

女性は「尊敬されるより好かれたい」と思う傾向があるそうです。

人に好かれたい、感じのいい人でありたい、と思うそうです。

フェイスブックのCOOのシェリル・サンドバーグも「リーン・イン」の中で「ほとんどの人は、私もそうだが、人から好かれたいと真剣に思っている。好かれるのは嬉しいことだし、それに仕事でもプライベートでも、人に好かれることは大切だ」と書いています。

これは管理職になろうとするときの大きなネックとなります。

組織で働いていれば責任ある役職についたとき、誰にでも良い顔が出来ないし全員を満足させることは出来ません。

 

 

そしてもうひとつ女性の特徴として「考えすぎる」傾向があるそうです。

女性は本能的に、問題を解決しようとするより、くよくよと思い悩む傾向にあるる、何故自分はそんなことをしたのか自分のしたことがどのくらい上手く行ったか、それ以上にどのくらいひどい出来だったか、その評判ばかり頭の中でぐるぐるといつまでも考え続けるそうです。

まさに、私です。

だって、退職してからもう5年。

反省し続けていたのですから、笑えますね。

 

 

この考えすぎる傾向は、どうも脳の構造にあるようです。

男性は「時と場所が悪かった」あるいは「相手が悪かった」と流して次へ進めるのに対し、女性は反省し続けて自分を痛めて自信を無くしてしまうのです。

これでは管理職など出来ないし、管理職にならなくてもストレスばかりになります。

セラピストの友人の言葉に私はヒントをもらいました。

「今のあなたは過去のあなたとは違うでしょ。他の人だって過去と同じ人ではないのよ」

そのとおり、もう遠く過ぎ去った時間の中で起きたことを考えていても始まらない。

今の自分にだけ向き合わねば。

具体的には、夜眠る前には良かったこと、出来たことを考えると良いそうです。

以前、絵葉書にその月のビジョンを描いて眺めて寝ることをお奨めしました。

私は夜寝る前に、その絵葉書を眺めながらその日、未来に向かってできたことをあげて自分を誉めることにしました。

 

未来に向かって出来ることは何かを考え続けましょう。

過去の反省は、すでに血となり肉となって自分に身についている、

過去の自分の頭を撫でて、先に進みたいと思った5月でした。

(YK)

 

参考;

「LEAN IN」シェリル・サンドバーグ著 日本経済新聞出版社刊

「なぜ女は男のように自信を持てないのか」キャティー・ケイ&クレア・シップマン

CCCメディアハウス刊